プレスリリース

2004年9月27日

美浜発電所3号機2次系配管破損事故に係る報告について(現時点でのとりまとめ)

1.自主管理から体系的な減肉調査へ
昭和50年代 2次系配管の点検箇所を社内標準に定め肉厚測定を実施。  
-「原子力発電所定検工事範囲指針」(S57.12)の策定
-「2次系配管経年変化調査工事・対策要領」(S59.7)の策定
昭和58年2月 高浜2号機で蒸気漏洩事故発生。
昭和60年~ 三菱重工業に委託し、体系的な減肉調査開始。
昭和61年12月 米国サリー2号機で給水管破断事故が発生。
 
2.「管理指針」策定に向けて
 
昭和62年10月 三菱重工業に2次系配管の点検指針作りを委託。
平成2年5月 「原子力設備2次系配管肉厚の管理指針(PWR)」を策定。
(PWR5電力に共通する自主指針)
 
3. 三菱重工業が「管理指針」を適用し点検
平成2年6月~ 「管理指針」の適用。
(点検は引続き三菱重工業において実施)
平成3年1~6月 美浜3号機第11回定検。
(当該部分はこの時点から登録漏れ)  
 
4. 三菱重工業から日本アームへの移管  
平成7年12月 当該業務の三菱重工業から日本アームへの移管を決定。  
平成8年9月 三菱重工業へ、最新のスケルトン図、過去の測定データ等の整理・引渡しを依頼。  
平成9年1月  日本アームは、当該業務を始めるにあたり、三菱重工業と肉厚管理に関する「指導契約」を締結し、美浜3号機を含む4プラントにおいて調査計画策定、計測業務等の指導を受けた。  
(この際も美浜3号機の図面から登録漏れ)  
移管後 日本アームは、工事に万全を期するため、 三菱重工業の100%子会社の原子力サービスエンジニアリング(NUSEC)と、配管関係トラブル情報を求める「助勢契約」を締結。(定検毎)             
-オリフィス下流部減肉を一般的な技術情報として入手(H11,H12)
 
5. 日本アームが肉厚管理業務を実施
平成9年10月 日本アームに引渡した図面、データの整備および、将来の業務効率化のため、「図面と現場の照合」と「検査用図面のCAD化」を委託。
平成10年3月 日本アームへの増資等を通じて、原子力検査データ処理システム(NIPS)の開発を支援。
平成14年 日本アームへの委託契約を通じて、NIPSの機能拡張を支援。   
 当社は、日本アームへの業務移管にあたっては、段階に応じて各発電所にアンケートを実施し、技術力、管理技術等を評価して進め、日本アームの減肉管理は適切に実施されてきた。
 
6. 日本アームが破損箇所の漏れを発見  
平成15年4月 日本アームは美浜3号機の破損箇所の登録漏れを発見し、NIPSに登録した。                      
(当社へ登録漏れの連絡はなく、同年5月からの定検でも点検提案なし)
平成15年6月 美浜3号機第20回定検の総括報告書を受領。(当該部位反映済みのスケルトン図が添付されていたが、特段の注記なし)  
平成15年11月 日本アームが次回定期検査時の点検箇所の提案。
(点検すべき420箇所を記載したリストを電子メールで受領。 未登録箇所等の注記なし)
 
 
以 上
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