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関連資料
 

「茶道に見る、もてなしの心」

「茶道に見るもてなし」の周辺

 

● 茶の歴史

茶の歴史

裏千家の資料をもとに作成




●千利休(1552〜1591)

千利休は、初め能阿弥の流れを汲む北向道陳に書院茶の湯を学んだが、のち武野紹鴎に師事し、紹鴎が村田珠光より引き継いだ草庵茶の湯に、さらに哲学的な思考性、美の世界を見極める審美性を加えて、草庵茶の湯を侘び茶道として大成した。





●「侘び」とは?

「侘び」とは、思い煩うこと、閑居の情趣を楽しむことで、文学上の言葉として古くから用いられ、歌道の成立とともに歌道上の理念となった。利休の師事した武野紹鴎によって、「正直に慎み深くおごらぬさま」という茶道の精神を表す言葉に定義付けされたといわれる。





●「侘び茶道」の確立

利休は、数寄屋の茶室をつくり、二畳半や一畳半の小間もしつらえ、茶室の庭も「露地」として、手水鉢、飛び石などを設けた。また、茶事に出す懐石料理も、二の膳、三の膳と続く豪華なものから一汁三菜を基本とする質素なものに転換した。利休は、高価なもの、華美なものより質素なもの、侘びたもののなかに、人を和ます精神性を見出し、茶の湯を茶道としての精神性をもつ、ひとつの「道」として完成させた。





●利休七則

    茶は服のよきように点て 炭は湯の沸くように置き 冬は暖かに夏は涼しく
    花は野の花のように生け 刻限は早めに 降らずとも雨の用意 相客に心せよ

利休七則とは茶の湯を学ぶ者の基本となる心得。
自然体のままで季節感を大切にし、「もてなし」と「しつらえ」を基本にする。

茶は服のよきように点て   お茶は心を込めて美味しく点てる。舌の先で美味しいと感じることだけでなく、一生懸命に点てたお茶を客がその気持ちも味わっていただくという、主と客との心の一体感を意味する。
炭は湯の沸くように置き   湯が良く沸くように火をおこすために上手に炭をつぐ。形式だけで炭をついでも火はつかないので、本質をよく見極めることが大切ということ。
花は野の花のように生け   花は自然に生けよということであるが、自然そのままに再現するのではなく、一輪の花に、野に咲く花の美しさと自然から与えられたいのちの尊さを盛りこもうとすること。
冬は暖かに夏は涼しく   季節感を大切にするということ。茶道では、たとえば夏の涼しさを表現するために「打ち水」をしたり、冷たいお菓子を出すなど、「茶室」「露地」「道具の取り合わせ」に季節を表現し、自然の中に自分をとけ込ませるような工夫をする。
刻限は早めに   時間厳守を説いているのではなく、心にゆとりを持つ、ということ。「ゆとり」とは時間を尊重すること。自分の気持ちに余裕ができるだけでなく、相手の時間を大切にすることにも繋がる。
降らずとも雨の用意   どんなときにも落ちついて行動できる心の準備と実際の用意をいつもすることが茶道をする人の心がけであるということ。適切に場に応じられる自由で素直な心を持つことが大切である。
相客に心せよ   「相客」とは、一緒に客になった人たちのこと。正客も末客も、お互いを尊重しあい、楽しいひとときを過ごすようにせよ、ということ。




●利休道歌

「利休百首」とも言われ、茶の湯の心得や作法を和歌の形をとって千利休が表したもの。
   濃茶には湯加減あつく服は尚ほ 泡なきやうにかたまりもなく
   棗には蓋半月に手をかけて 茶杓を円く置くとこそしれ

などのように、実践的なアドバイスのほか、
   こころざし深き人にはいくたびも あはれみ深く奥ぞ教ふる
   その道に入らんと思ふ心こそ 我身ながらの師匠なりけれ

などは、茶の湯に限らず、広く学ぶものの心構えを説いたものもある。





●利休の審美性

ある時利休は、息子少庵が露地を掃除しているのを見ていて、終わってから「まだ綺麗ではない」と言ってやり直しを命じた。少庵は敷石を3度も洗い、石灯篭や庭木には充分水を、木葉も全て掃き清めたが、利休は「露地の掃除はそのようにするものではない」と言って庭に下り、木をゆすると、庭一面に黄金の葉が散り、あちこちに秋の錦を敷いたようになった。利休が求めたのは単なる清潔ではなく、「美と自然」である。





●利休朝顔の茶会

利休屋敷の朝顔が見事だという評判を聞きつけた豊臣秀吉が、それを見たいと言い出し、出かけてみると庭には朝顔の花など全く見られなかった。不興げに席に入って床を見たところ、一輪の朝顔が生けてあった。利休は、こうして美意識ともてなしの心を花に託してあらわした。





●さびたるはよし

ノ貫(へちかん)という茶人は、貧しかったため、手取り釜、つまり大きい鉄瓶で茶の湯をし人をもてなした。利休道歌に「茶はさびて心はあつくもてなせよ 道具はいつも有合よし」とあるように、名物道具を持つ人も、釜ひとつしか持たない人も、ともに相応の懐石を出し心を厚くすることが侘び茶において重要である。「さび」とは自然の道理のままにあること。





●茶の湯と風呂

もともと、風呂は「淋汗(りんかん)茶の湯」といって、茶の湯における接待の一つ。利休を庵に招いたノ貫は、あらかじめ茶室に続く露地に落とし穴を作っておき、招かれた利休はその落とし穴の存在に気づきながらもそこに落ち、衣服が泥だらけになってしまった。その後、ノ貫は、沸かしたてのお風呂に利休を入れ、さっぱりとした風呂上がりに一服を差し出し、粗末な懐石を出して和やかな一日を過ごした。ユーモアあふれる亭主のもてなしに、遊び心で応えた利休の粋な心意気が感じられる。





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