Insight時代を解くキーワード Presented by 関西電力
| HOME | このサイトについて | メルマガサンプル | 談話室 | 配信申込・解除 | お問い合わせ・ご意見 |
関西電力HPへ
Main Column Break Close up エナジー News Clip 関西電力 講堂(イベント/セミナー)
 

関連資料
 

「『電力自由化』のあり方」

電力自由化の基礎知識:

【用語解説】

電力自由化
日本では1995年の発電卸売市場への参入規制緩和に続き、2000年3月に電力小売市場の部分自由化を開始。異業種や外資などが電力ビジネスに自由に参入できるようになり、大規模工場やインテリジェントビル、ホテル、百貨店など使用最大電力が原則として2000kW以上で受電電圧が2万V以上の「大口」ユーザーは、どの電気事業者からも電気を買えるようになった。2003年を目途に自由化範囲の拡大など自由化のあり方を検証する予定で、2001年11月から経済産業省・総合資源エネルギー調査会でも議論が始まっている。
カリフォルニア州電力危機
州ごとに電力小売市場の規制権限を持つ米国において、カリフォルニア州は1998年春、いち早く全面自由化を実施。しかし2000年夏、猛暑と供給力の増強不足により予備力低下を示す警報が頻繁に発令。その後も不安定性は解消されず、2001年1月、遂に停電という事態に至るとともに、PG&Eが倒産するなど、市民の日常生活はもちろん米国経済にも深刻な打撃を与えた。世界の電力自由化のモデルと称されたカリフォルニア州のスタイルは、結果として「自由化の制度設計の不備や電力需給をめぐる条件によっては大変な事態を招く」ことを明らかにするものとなった。
エンロン倒産
エンロンは、1985年米テキサス州とネブラスカ州の天然ガスパイプライン会社が合併して設立。電力、天然ガスなどの卸売取引等、金融技術を駆使した各種取引市場の作り手として世界最大手のエネルギー企業へと急成長。天候デリバティブ、企業向けエネルギー管理事業や、光ファイバーを活用した大容量通信事業も手がけ、世界40カ国以上で事業を展開。日本の電力小売自由化とともに、日本市場にも進出、「黒船来襲」と騒がれた。しかし通信事業の失敗を契機に深刻な経営危機に陥ったうえ、違法な簿外取引が表面化したことが直接の原因となり、2001年12月、ニューヨークの連邦破産裁判所に破産法適用を申請。米国では1987年のテキサコの破産を上回る過去最大の会社倒産となった。
発送電分離
電力市場に競争を導入する際、発電・小売分野の競争がスムーズに行われるように、既存の垂直統合の事業体を、発電・送電ネットワーク・配電ネットワーク・小売といった機能別に分離すること。競争促進の効果の反面、発電・送電の一体的な設備形成を阻害し、安定供給に悪影響を与えるのではとの懸念もある。
電力取引市場(電力卸売市場)
電気が普通の商品と同様に自由に売買される市場で、証券取引所や商品取引所と似た機能を持ち、売り手・買い手の入札により価格決定がなされる。PX(パワーエクスチェンジ)と略されることも多い。価格決定の方法により、「プール市場」と呼ばれる形態やマッチング(ザラバ、TPA)と呼ばれる形態等がある。英国等、初期に電力自由化を行った国・地域ではプール市場形態を採る例が多かった。電力取引市場には、発電分野の競争促進や価格シグナル提示等の効果がある一方、貯蔵が利かないという電気の商品特性を考えると価格の乱高下が生じやすいといった副作用も指摘されている。

【電力自由化の制度設計】

電力自由化を考える際には、

  1. 卸売市場=発電部門の自由化(卸取引形態、発電設備売却)
  2. 小売市場=販売部門の自由化(小売自由化の範囲)
  3. 発電と販売を繋ぐネットワーク=送電部門の独立性・中立性確保(発送電分離)

がポイントになる。

固有事情を踏まえた独自の自由化スタイルを選択

上記3つのポイントごとに、それぞれ多様な選択肢があるが、
基本的には「各国ごとの固有事情」

  • エネルギー自給率
  • 周辺国からの電力融通の容易さ(流通インフラの整備状況)
  • 歴史的な電気事業発展の経緯(国営か民営かなど)

を踏まえて、組み合わせ、独自のスタイルを選択することとなる。 2003年の検証に向けて、さまざまな議論の展開が見込まれる電力自由化の動きを追う際に、「日本の事情・背景」という視点を忘れずに考えることが重要だ。

(2002.1.現在)

A.卸取引の形態

  • どのような卸売の取引を行う制度にするのか プール市場強制参加
    英国(自由化当初)
    米カリフォルニア州(3大電力・電力危機以前)
  • 任意参加型取引市場
    米PJM(ペンシルバニア州/ニュージャージー州/メリーランド州)
    北欧(ノルウェー/スウェーデン/フィンランド/デンマーク)
    スペイン/ドイツ/フランス/英国(現行)
  • 相対取引(市場外取引)
    日本/米オハイオ州
×

B.小売自由化の範囲

  • どれだけの範囲のユーザーを自由化対象とするか 部分自由化(将来の範囲拡大は未定)
    日本 /フランス
  • 段階的に全面自由化
    既に全面自由化へ移行済=英国/米ペンシルバニア州
    部分自由化から全面自由化へ将来移行=スペイン/米オハイオ州
  • 全面自由化
    最初から全面自由化=ドイツ/ノルウェー/米カリフォルニア州
×

C.発送電の分離

  • 発電部門と送電部門の分離をどう行うか 会計分離
    (託送料を定めるため会計上送電部門を分離)
    日本 /ドイツ/米オハイオ州
  • 持株会社(持株会社を設立して送電部門を分社化)
    フランス/スペイン/ドイツ(一部)
  • 機能分離(送電設備は所有したまま系統運用等を行う機能を社外に分離)
    米カリフォルニア州/米ペンシルバニア州
  • 資本分離(送電部門を完全分離し、送電会社を設立)
    英国/ノルウェー
×

D.既存事業者の発電設備の売却

  • 売却なし
    既存事業者の市場支配力抑制のため、発電設備売却を義務づけるかどうか日本 /ドイツ/フランス/ノルウェー
    米ペンシルバニア州/米オハイオ州

  • 売却を要請
    英国/米カリフォルニア州
    (スペインは売却要請はしないが、大手事業者に発電所新設を禁止)


関連の書籍情報の検索は
●経済産業省「電力部分自由化」
> http://www.meti.go.jp/policy/electricpower_partialliberalization/index.html
●電力中央研究所「エネルギー未来技術フォーラム」
> http://criepi.denken.or.jp/PR/Event/e-forum/index-j.html


Columnカテゴリ検索
政治・外交
経済・経営
社会・生活
文化・文明
科学・技術
電力・エネルギー
関西
サイト内全文検索
Insight時代を解くキーワード
Copyright (C) 2002-2008 KEPCO THE KANSAI ELECTRIC POWER CO., INC.