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「省エネ性と快適性の両立、『エコ住宅』をつくる」

2006.12.01
関西電力 地域開発部 地域プロジェクト営業グループの板倉正和部長



関西電力地域開発部地域プロジェクト営業グループ
部長 板倉正和

大阪北部で開発が進む新しいまち「彩都」に、2006年11月、環境に優しい、新しい住宅が竣工した。関西電力、三菱電機、阪急電鉄、三菱地所ホームの4社が共同開発している「エコ住宅」の実証住宅だ。開発の狙いと展望は?──関西電力 地域開発部 地域プロジェクト営業グループの板倉正和部長に訊いた。

――地域プロジェクト営業グループはどんな仕事をしているのか?  //////////
関西電力は2003年に電力の営業部門である「お客さま本部」に「地域開発部」を新設した。個別の販売活動の上流部で、関西の活性化に繋がる提案を行うことにより、結果として電気の販売に結びつけることをめざして発足した部門で、「企業進出プロモーショングループ」と「地域プロジェクト営業グループ」の2グループがある。企業進出プロモーションの方は工場やオフィス誘致を、我々地域プロジェクト営業グループは主に「まちづくり」を担当。地域熱供給事業というエネルギー分野での取り組みはもちろん、地域に根ざした企業として「安全・安心」「NPO・自治体との協働」「にぎわい創出」「世代間のつながり」「環境への配慮」という5つの視点で、関西各地の地域開発計画に関与している。

――今回は「彩都」で新しい家づくりに取り組んでいる?  //////////
北大阪の丘陵地に広がる国際文化公園都市「彩都」は、2004年にまちびらきをした新しい街で、関西電力も開発の初期段階から関与してきた。現在「彩都」では、「環境との共生」をテーマに、地球環境に優しいまちづくりを推進しており、2005年4月には国の都市再生プロジェクト「地球温暖化対策・ヒートアイランド対策モデル地域」に選定され、「彩都エコエネルギー推進協議会」が始動するなど、官民一体となった活動が行われている。こうしたことから、今回、我々の新しい取り組みである「エコ住宅」実現への技術開発を、彩都で行うことにした。

――その「エコ住宅」、開発の経緯は?  //////////
現在、日本の戸建て住宅の7割が、在来工法である「木造軸組工法」で建てられており、うち6割を地域の工務店が手がけている。つまり新築戸建てでは地域工務店による木造軸組の家が大半を占めているにもかかわらず、1999年に経済産業省と国土交通省の告示により定められた「次世代省エネルギー基準」を満たす新築住宅は極めて少ない。世の中でこれだけCO2削減、省エネルギーが言われ、さまざまな研究が進んでいるのに、この問題については取り組んでいない。そこで、関西電力、三菱電機、阪急電鉄、三菱地所ホームの4社がコンソーシアムを組み、国土交通省の「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」に「木造軸組工法における省エネルギー及び快適性能の向上に関する技術開発」として応募し、採択されたというわけだ。

――各社の役割分担は?  //////////
新しい住宅を開発するには、設備開発はもちろん、土地を持つ人、家を建てる人が必要で、設備開発は三菱電機、実証住宅の企画・販売を阪急電鉄、設計・施工を三菱地所ホームが担い、関西電力が全体統括を行うという形。もちろん関西電力としては、最終的にはオール電化住宅のさらなる普及促進が狙いだし、この技術を普及させていく段階では、100店以上にのぼる地域の工務店組織「はぴeビルダー会」を通じて、エコ住宅を広めていくつもりだ。

――「エコ住宅」の特徴は?  //////////
「エコ住宅」というのは我々が名づけた通称で、公称は「省エネ・快適住宅」。その名のとおり、省エネルギー性と快適性を両立させた住宅だ。どれだけ「省エネ性」が高いかと言うと、リビングルーム1室程度に対応するエネルギーで、40坪程度の家全体の空調を賄える。今のたいていの家はリビングをはじめ主寝室や子供部屋など、各部屋に個別にエアコンを取り付けているが、エコ住宅では「全館空調」を採用し、1軒まるごと僅か5kWの空調機器1台で賄う。

――なぜそんなことができる?  //////////
在来工法と先進技術を融合・統合させたからだ。今回は、木造軸組工法の家にヒートポンプ式ダクトセントラル空調機器を導入した。ダクト式の全館空調システムは、これまで主に2×4工法で使われてきて、いわば注文住宅である木造軸組工法への転用は困難だったが、フレキシブルに対応できるダクトを開発。また隙間の多い日本家屋の弱点を、木造軸組工法に適した高断熱・高気密化技術の開発で補い、通風・換気設計などと組み合わせることで、「快適性」を実現した。だからトイレも廊下も、冬場は全館暖かく、夏場は全館涼しい。どの部屋も同じ温度なので、細かく仕切って温度をキープする必要がない。つまり壁が要らず、開放的な間取りが可能。また家の中に常に空気が流れているから、埃が溜まらず、アトピー性疾患の人などにはとても良い。そして、何よりオール電化の採用で光熱費がさらに安くなる。

――いいことずくめのようだが、開発の苦労は?  //////////
業態の違う各社が協働するコンソーシアムだから、それなりに難しさはあった。しかも単に開発するだけでなく「普及」をめざしているわけだから、今回竣工した2戸も、実証住宅とは言え、まずは売る必要がある。だから我々が技術に偏った議論をすると、販売担当会社からは「そんな間取りじゃ売れないよ」と。各社がリスクも抱えながら、採算性を視野に開発を進めてきた。

――開発スケジュールは?  //////////
2005年度からの3カ年計画で、初年度は基本設計を行い、2006年夏に「彩都」で、各社が持つ技術やノウハウを結集した実証住宅2戸の建設に着工、このほど竣工したところだ。今後、入居者の協力を得ながら省エネルギー性や快適性の効果を測定するとともに、2007年度には設計・施工手法の検証を行った上でマニュアル化を図り、地域工務店を通じて広く普及させることをめざしている。

――今後の抱負と展望は?  //////////
今やCO2削減やヒートアイランド対策、環境に優しいまちづくりなどは、官民あげてのテーマになっている。こうした変化をきちんと受け止め、新しい技術開発やプロジェクトに取り組み、国と市民の間に立って調整もしながら、地域活性化の一端を担う──それが地域プロジェクト営業グループのミッションと考えている。今回は「エコ住宅」だが、最近お客さまから「エコタウンをつくってほしい」と言われることが多い。エコタウンとは、ヒートアイランド防止策や省エネルギー性を最大限追求したような街。将来的にはそのようなことも見据えながら、今はまずこのエコ住宅のプロジェクトできちんと成果を出し、工務店と連携して普及に努めていきたい。そしてCO2削減に繋げながら、関西電力としてはオール電化の販売実績も上げていく。「営業マンはまず誠実であれ」というのは、私の上司の言葉だが、誠実に対応することで、関西電力がお客さまに信頼されるよう、力を尽くしたいと思っている。 ■


プレスリリース>> http://www.kepco.co.jp/pressre/2006/0804-1j.html

国際文化公園都市「彩都」>> http://www.e3110.com/



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