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「関西電力グループの環境経営への取り組みは?」

2006.02.01
環境室環境計画グループの加藤久佳チーフマネジャー



環境室環境計画グループ
チーフマネジャー 加藤久佳



関西電力は今、グループを挙げて環境経営に取り組んでいる。関西電力の環境マネジメントシステムとはどのようなものか、環境経営をどう進めているのか?──環境室環境計画グループの加藤久佳チーフマネジャーに訊いた。

――環境マネジメントシステムとは? //////////
事業者が自主的に環境保全活動を進めるにあたり、まず基本的な環境方針、目標を自ら設定し、達成するために定期的にチェック&レビューを繰り返しながら取り組むことを「環境マネジメント」といい、このための社内の体制、しくみ、手続きなどを「環境マネジメントシステム(EMS)」と呼ぶ。有名なのが、国際規格としてのISO14001。国内では環境省が同規格をベースに策定した、もう少し簡単にできるシステム「エコ・アクション21」や、関西地区では京都のNGO「京(みやこ)のアジェンダ21フォーラム」が策定した中小企業向けの「KES・環境マネジメントシステム・スタンダード」などがある。

――関西電力はISOを取得している? //////////
はい。もともと独自のマネジメントシステムを構築していたが、国際的に認知された規格に基づく環境管理も積極的に推進。ISOは、全事業所でなく、特に事業運営上、環境負荷の大きい火力発電所を中心に9カ所の事業所で認証を取得している。

――そもそもEMS導入の背景は? //////////
我々の本業は、お客さまがお使いいただく電気を安全・安定的にお届けすること。しかし、事業活動を行う上で少なからぬ環境負荷を与えているエネルギー事業者でもあるとの責任を自覚し、他社に先駆け環境問題への対応を経営の最重要課題と位置づけ、これまで取り組みを進めてきた。1990年には「地球環境アクションプラン5原則」を定め、本格的に全社で取り組みを開始したが、その推進にEMSが有効なツールだと考え、今日まで継続してきた。実は関西電力は1980年代からTQC、TQMを導入し、PDCAを回して事業の効率化や改善活動を重ねてきた実績があり、その延長上にあるEMSの活用が環境負荷低減に繋がると考えた。

――推進体制と方法は? //////////
社長を議長とした「CSR推進会議」のもと、環境室を統括部署として、本店・支店・業務機関それぞれに環境管理責任者を配置、環境マネジメント推進体制を構築している。そしてCSR推進会議で定めた年度ごとの全社行動計画「エコ・アクション」に基づき、部署ごとに具体的行動計画を策定、PDCAサイクルによる環境保全活動を推進している。

――例えばどのような活動? //////////
2005年度の全社行動計画として、「地球環境問題への対応」「地域環境問題への対応」「循環型事業活動の推進」などを柱に、具体的には、「お客さまの使用電力量あたりのCO2排出量(CO2排出原単位)の削減」や「火力発電所の熱効率の維持向上」などの項目を挙げ、それぞれ数値目標を設定。この全社計画に基づき、各部門は目標を達成するための対策を立てる。これがPlan、そしてその対策を実行(Do)し、年度末に成果をCheckして次のActionを考え、次年度のPlanに反映する形で繰り返す。つまり、目標と実績を見比べ、さらに高い目標を設定したり、未達原因を探って次の活動に繋げていく。活動は、火力などの環境負荷の大きい部門だけでなく、間接部門でも、事業所の電気使用量の削減や、生活用水・コピー用紙使用量の削減、グリーン購入など、全部門で目標を決めてやっている。

――既に達成した目標などは? //////////
環境は息の長い活動。単年で成果が出るものもあるが、中長期スパンで見るものも多く、全社行動計画が毎年抜本的に変わるわけではない。ただ「発送配電ロスの低減」のように、大規模な送電線系統工事が完了したことを受けて目標から除外したものもある。逆に、電力設備用資機材のグリーン購入など、まだ対象品目数が少ないので、それを拡げていくことも必要と考えている。

――これまでの活動成果、効果は? //////////
CO2排出原単位を全国の電力会社の中で最も低い水準に抑えていることは、大きな成果の一つと言える。そして、事業活動を行ううえで、社員一人ひとりに常に環境配慮を忘れないという意識が定着したことも重要なポイントである。環境に対する社会的関心が高まり、我々企業の責任を求める声も強まるなか、全ての社員が環境問題の重要性を理解し、そのうえで何をいつどのレベルまで取り組まなければならないかを明確にすることは、潜在的なリスク回避にも役立つと考えている。

――社外の評価は? //////////
2005年9月、世界の主要機関投資家グループによる「カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト」の評価で、日本企業では、関西電力を含む4社がトップ60企業に選定された。日本のエネルギー業界でいえば、当社が唯一である。温暖化への取り組みと情報開示の両面から評価されたわけだが、一方、最近の日経環境経営度調査では、エネルギー業界で7位となっており、まだまだ取り組みを継続・改善していく必要がある。

――課題としてはどのようなものがあるか? //////////
99年から環境会計を導入しているが、そこでのコスト評価をより企業経営に活かすにはどうするかが課題の一つ。企業経営としてどこまでコストをかければ適正な環境活動かというと、難しく、現在、環境コスト計算と環境経営手法のマッチングについて、いろいろ検討しているところ。また、社員の環境意識は高まったと自負している半面、常に高い意識を持ち続けることの難しさもある。特に優れた活動は全社的に評価しようと、「優秀事業場報賞制度」をつくり、毎年報賞して現場での活動活性化を図っている。 産業界がCO2を削減すべきなのは自明の理だが、ここ10年ほどで最も排出量が増えているのは民生用。関西電力は、社員とその家族を対象に、省エネ省資源活動に取り組む「10万人エコファミリー運動」をすすめているが、こうした活動の環を地域にまで拡げていきたい。そのため特に我々が重視したいのが、小中学生などの次世代層。これまで学校への出前授業や施設見学会などを行ってきたが、さらに、もっと普段の生活のなかで気軽に環境管理活動、エコ活動をしていただけるような材料の提供なども考えている。

――環の拡大と言えば、最近、活動をグループワイドに拡大したが? //////////
当初は関西電力単独でやってきたが、2004年3月に策定した「関西電力グループCSR行動憲章」で、行動原則の1つに「環境問題への先進的な取組み」を謳ったことを機に、グループ全体での活動に拡げた。以前から一部のグループ企業では、環境負荷データや環境会計データの集約・公表を行ってきたが、2005年8月、連結子会社など42社で構成する「関西電力グループ環境管理委員会」を立ち上げ、共通目標を設定し、グループ全体で環境保全活動を深化させようと動き始めた。委員会は、環境室を事務局に、各社の環境管理責任者が集まり、定期的に会議を開きながら進める形。2005年度は、17社が先行して事務所電気・生活用水・車輌燃料・コピー用紙の使用量削減を共通項目として試行し、2006年度からはコピー用紙のグリーン購入を加えた5項目を必須項目にして、42社全てが各社目標値を設定し、本格的に環境管理のPDCAを回していく。

――今後の抱負は? //////////
関西電力グループ全体としての活動はまだスタートしたところ。規模も事業内容もさまざまなグループ企業が一緒になって委員会を立ち上げたばかりで、統括部門である我々が引き続き支援していきたい。現在、2006年度からの本格運用をめざし、グループ全体の環境負荷データや環境会計データを集約できる「環境管理情報システム」を開発中。これらも活用しながら、関西電力グループとして環境マネジメントを定着させ、グループ全体で環境保全活動のレベルアップに挑みたい。■


関西電力の環境問題への取り組み>>
 http://www.kepco.co.jp/kankyou/index.html

関西電力グループのCSR>>
 http://www.kepco.co.jp/corporate/csr/index.html
  



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