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「関西電力が『生活アメニティ事業』って?」

2005.08.15
榎原則之



関西電力グループ経営推進本部生活アメニティ事業推進グループ
チーフマネジャー 榎原則之



電力自由化で市場競争が激化するなか、電気事業に加え、さまざまな新規事業を展開し「お客さま満足No.1企業」をめざす関西電力。その1つ、「生活アメニティ事業」の狙いと現状、今後の展望は?──関西電力グループ経営推進本部生活アメニティ事業推進グループの榎原則之チーフマネジャーに訊いた。

――なぜ関西電力が「生活アメニティ事業」なのか? //////////
関西電力グループの戦略的事業は、大きく3つの分野がある。1つは電気やガス、コジェネなどエネルギーをトータルに提供する「総合エネルギー事業」、2つめは、ケイ・オプティコムを中心とした「情報通信事業」。3つめが「生活アメニティ事業」だ。なぜ生活アメニティかと言うと、我々は関西のほぼ全てのご家庭に、生活に必要不可欠な電気を供給しており、もともと生活に密着したライフライン企業だ。ただ、電気は、昔のような停電はほとんどなく、あまりにも「当たり前の存在」になりすぎ、付加価値を感じていただきにくい。暮らしまわりの、より多様なサービスを提供することで、関西電力グループトータルとしてお客さまとのつながりを強化し、お客さま満足を高めていきたい。それがこの分野の事業展開の大きな狙いだ。

――どんなサービスを提供している? //////////
生活関連では、ホームセキュリティ(関電SOS)、インターネット決済(クリアパス)、介護(かんでんジョイライフ)、給食(エル・スエヒロフードサービス)、健康サポート(関西メディカルネット)など。住宅関連では、オール電化の住宅リフォーム(かんでんEハウス)、住宅品質表示サービス(関西住宅品質保証)、ローン事業(クリアパス)などがある。ほとんどが、ここ数年の間に発足した新しい会社で、共通するキーワードは「安心・快適・便利」。電気事業で培った多様な経営資源を生かし、お客さまの生活をより安心・快適・便利にするサービスをお届けしたいと思っている。

――経営資源とは、具体的には? //////////
まず何より、電力と通信という2つの「線」でお客さまと繋がっているのが一番の強み。加えて、電気料金収納業務の仕組みを応用した決済事業のように、電気事業のノウハウを活かしたものもあれば、給食事業のように、電化厨房の安全性、クリーン性に着目したものもある。さらに、公益事業として培った信頼性や安心感は、ホームセキュリティや介護事業を行う際、大きな強みになる。有料老人ホームなど、今や60歳で入所しても90歳まで生きる時代。それだけの間、きちんと面倒をみてもらえるのか。この点、電力会社は、発電所建設に20年、30年かかるわけで、長期スパンのビジネスは得意。こういった点も安心していただける要素だと思う。

――他の電力会社も同様の事業を行っているのか? //////////
一部他の電力会社も行っている事業もあるが、我々は5年前に策定した「2010年グループビジョン」に基づいて他に先駆けて展開してきた。

――とは言え、市場から見ると、いずれも後発では? //////////
確かに、どの事業も「どこかにあるよね」と言われてしまうが、中身は1つずつ工夫している。よく新規事業・事業拡大だと言って、既存企業を買収したりすることがあるが、それだけでは既存のやり方を踏襲するに留まり、特徴的なサービスをつくり込むには至らないんじゃないか。我々はゼロから立ち上げ、我々自身でできることで、市場にまだないサービスをやろう、という発想で工夫をこらし、事業化を進めてきたつもりだ。

――市場にまだないサービスとは、例えば? //////////
ほんの2〜3年前まで、ホームセキュリティは一部のお金持ちのためのサービスだった。でも社会不安が高まるなか、もっと普通の人にも安心を拡げたい、とスタートしたのが関電SOS。最近でこそ追随する会社も出てきたが、SOSは先駆的役割を果たしたと自負している。またクリアパスが始めた、オール電化の住宅ローンやリフォームローンなども独自のサービスだ。単に名前が「オール電化ローン」とつくだけの、実質的には銀行が単独で融資するいわゆる提携ローンは数多いが、クリアパスと銀行が一体となって融資するスキームだから、「当初3カ月無金利、以降も店頭金利マイナス1.0%」というようなユニークな商品が実現できた。また、クリアパスがもつ決済基盤を活用し、お客さまが使いたい銀行をどこでも使うことができる。今まで世の中にありそうでなかったサービス、お客さまに喜んでいただけるサービスを、考えて工夫してやっていくことが一番大事だと思っている。

――しかしどの事業も、関西電力にとっては未知の分野。
  軌道に乗せるのは大変だったのでは? //////////

実際、私自身、3年間クリアパスで事業の立ち上げに携わった。もう二度と味わいたくないような辛さもあったが、逆にうまくいったときの喜びも大きかった。それまでの職場では味わえなかったような貴重な経験ができたと思う。電気事業は、需要予測に基づいて供給計画を立て、発電所をつくってお客さまにお届けする……というふうに、ほぼビジネスモデルができあがっており、自由化の進展で稼働率の低下はあるかも知れないが、つくった電気が全く売れなくなるといったことは考えにくい。しかし新規事業はなかなか立ち上げ当初に思い描いたビジネスモデルどおりにはいかないケースが多い。参入してみないとわからないような業界慣習や障壁が存在していたり、お客さまのニーズにうまく合わず、全然違うスキームを描かざるを得なかったり、サービス内容を変更しなければならなかったりと。他にも、競合商品の登場やニーズの多様化などでサービスが突然売れなくなったりするなど、明日は何が起きるかわからない、真っ暗闇の世界。どっちを向いて歩けばいいか、躊躇することもしばしばだった。でも、迷ったり傷ついたりしながらも、自分たちで1つのサービスを創り上げた経験は大きな自信になったし、社員の意識改革にも繋がった。

――その意識変化が本業の電気事業にも影響を与えている? //////////
そう思う。暗闇の中を手探りで進み、自ら知恵を絞ってそれなりの実績を上げてきたことで、挑戦を恐れない「強い社員」が増えてきたし、お客さまの声に耳を傾け、ニーズをくみ取る訓練もできつつある。関西電力は電力だけでなく他でも役に立とうと頑張っている面白い会社だ、という評価を耳にするようになってきた。少しずつだが、「お客さま満足No.1企業」に近づきつつあると実感している。


――そうした成果を受け、次の手は?
  「ソリューション提案」を始めたとのことだが? //////////

お客さまの要望は、オール電化にしたいし、ホームセキュリティも入れたい、光ファイバーも……と1つとは限らない。これらを個々の会社で対応していては、お客さまが不便。そこで、関西電力グループのトータルソリューションの窓口として、「関電ファシリティマネジメント」を位置づけた。2003年の設立当初はB to B、企業のお客さまを対象に、設備メンテのご提案や省エネコンサル、グループのリース商品の提案などを行っていたが、B to C分野でもソリューションを高めようと、スタートしたサービスがSOSマンションセキュリティ「ひかリモ」。光ファイバーと携帯電話を活用して留守宅の異常通知や情報家電の遠隔操作、帰宅通知や着荷通知など、さまざまなサポートを行うマンションセキュリティサービスだ。情報家電がもっと進めば、さらに快適な未来生活をサポートできるようになる。


――では最後に、今後の抱負は? //////////
生活アメニティ事業として当初予定していたサービスラインナップはほぼ出揃ったが、収益基盤はまだ弱いので、それぞれの会社が新しいメニューづくりや新領域開拓など、もっともっと工夫していく必要がある。 企業戦略の製品ポートフォリオでは、立ち上げ時には金のかかる「問題児」が、やがて「花形スター」になり、安定して儲かる「金の成る木」に成長する。電気事業はまさに今は成熟した「金の成る木」であるが、、それに安住して、手をこまぬいていると、市場成長率の低下や電力の自由化拡大とともにグループ全体がシュリンクしていくことになる。そこで今は手のかかるやんちゃな問題児であっても、次のスターを育てていく努力が必要になる。 立ち上げ時には素人の集まりだった新規事業も、今はそれぞれの業界のプロが育ちつつある。今後、各業界で腕を磨きながら、電力のプロとも連携して、グループ全体でお客さま満足を考えていきたい。我々はどうやって社会の役に立つのか。社会をこうしたいという強い信念、哲学があれば、真っ暗闇にも踏み出していける。お客さまの声に耳を傾け、傷つくことを恐れず、これからも果敢にチャレンジを続けたい。■


関西電力グループ>>
 http://www.kepco.co.jp/group/list/index.html
  



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