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「電力自由化拡大で、どう動く?」

2005.02.15
エネルギー営業グループ 部長 小谷弘明



 関西電力お客さま本部エネルギー営業グループ 
 部長 小谷弘明


2005年4月、電力自由化はまた新局面を迎える。卸電力取引所の創設、託送制度の見直しといった諸改革に加え、自由化範囲がさらに拡大。一般家庭などを除くすべてのユーザー、販売電力量で言えば6割のユーザーが自由化対象となり、販売競争の熾烈化が予想されるなか、電力会社はどう動くのか──関西電力お客さま本部エネルギー営業グループの小谷弘明部長に訊いた。

――新しい自由化局面を迎え、率直な感想は? //////////
今の心境をひとことで言えば「疾風に勁草を知る」。強い風が吹いた時に初めて強い草と弱い草がわかる──困難な時こそ真価が問われるというが、自由化もまさにこれからが本番。新制度がスタートすれば、PPS(特定規模電気事業者)の電源調達や広域流通が容易になり、市場競争は活発化するだろうから、我々電力会社にとっては、PPSがさらに手強いライバルになる。
もう1つ大きな変化は、お客さまの関心の高まり。実際、自由化に関する当社への問い合わせも増えており、そうした声を伺うにつれ、お客さまが「電力購入先の選択」をより真剣に検討するようになってきたと実感している。

――こうした変化にどう対応していくのか? //////////
ここ数年、自由化拡大をにらんだ「器づくり」は着々と進めており、既に一応の形は整っている。まず価格面では、従来から多様な料金メニューを開発してきたのに加え、今春4月1日には2年半ぶりに料金改定を行い、平均4.53%(電灯・電力計)の引き下げを実施する。自由化分野の料金も、PPSや他電力会社、ガスなど他の熱源とも十分対抗していける水準になったと思っている。

――営業体制はどうか? //////////
これも既に03年6月の組織改正時、自由化分野を担当する「エネルギー営業」と規制分野を担当する「リビング営業」に再編。それぞれ人員を増強すると同時に、お客さまへの提案活動から契約まで一貫して行う体制をつくった。またエネルギー営業と協調してお客さま対応を行うエンジニアリンググループには、特に発電や送配電部門などの、電気や熱をハンドリングするノウハウを持つ技術者を多数配置し、彼らが直接お客さまの設備を見て、お客さま個々のニーズに応じた提案ができる体制を整えてきた。

――具体的には? どのような提案をしていくのか? //////////
例えば初期費用を抑えたいというお客さまには機器のリース制度、ランニングコストを低減したい方には蓄熱調整契約などの料金メニュー。設備管理費抑制のお手伝いなら、ESCO事業を行っているグループ会社もあるし、ファシリティマネジメントの専門会社もある。また当社はガス会社にも匹敵する量のガスを扱っているから、ガスが必要なお客さまには直接商品としてお届けすることもできる。光ファイバーをはじめとする通信インフラもある。要は、当社がこれまで電気事業で培ってきた多様な経営資源をお客さまのソリューションに活用していただく──その「課題解決力」によってお客さまに選んでいただくことをめざしている。

――とはいえ、多種多様な顧客ニーズの把握は難しいのでは? //////////
確かにお客さまの本当の悩みは何か、何が最大のネックかをきっちり聞き出すことが一番大変。そこさえ突破できれば半分は解決したようなもので、我々の持つ多様な経営資源活用の道も拓ける。ところがそれが大変で、もともと地域独占時代の電力会社は、お客さまから申し込みがあって初めて動く「受け身の営業」だったから、まずここから変えなくてはいけない。そこで数年前から、自ら積極的にお客さまのところへ出向くよう組織全体の風土改革に取り組むと同時に、第一線営業社員個々の力量、お客さま対応力を高めるためのアクティブプログラムを実施。今はこれらが芽を出し始めた段階で、その意味では、理想とする営業スタイルの確立には、まだ道半ばといったところだ。

――電力会社の営業って? という声もあるが? //////////
電力会社の営業といっても特殊なものではない。例えばコピー機の営業は、機器販売やリース料で儲けているわけではなく、機器を使ってもらって、コピー枚数で利益を上げている。我々も同じ。蓄熱空調システムやIHクッキングヒーターなどをお薦めしてはいるが、機器の販売でなく、使っていただくことが目的。我々が売っているのは、モノではなく電気という無体物。だからお客さまの設備やエネルギーの使用実態を十分把握して、コスト削減や煩わしさからの解放といった利便性につながる提案を行っていく。お客さまに電気を上手に使っていただき、利便性を実感いただけるようにするのが、関西電力の営業だ。

――PPSへの対抗策もその辺にある? //////////
そう。基本的にPPSに対抗するには、いかにお客さまとの信頼関係を築けるか。電気は「売れば終わり」ではなく、1年365日継続する形での取引。単に価格だけを提示して、そこからお客さまが勝手に選択すればいい、というものではない。もちろん価格だけでいいというお客さまもおられるが、我々は、対話を通じてより良い使い方をご提案することが本当のお客さま利益につながると考えている。お客さまの課題を協働して解決していくパートナーとして選ばれることで、我々自身、収益を確保する。対話による信頼関係を築くのが、営業活動だと認識している。

――そうした営業活動に対する顧客の反応は? //////////
「電力会社も変わったね」という評価は随分いただいているし、成功体験も増えてきた。例えば先日も、使用電力の大半を自家発電で賄っていたある工場が、自家発電を全停止して当社から買電していただくことになったが、最初の訪問から契約まで丸5年。この間、担当者が足繁く工場に通い、さまざまなご相談に応じながら課題を教えていただいた。そうした根気よく続ける営業を通じて信頼関係を築けたのが、一番の勝因だと思っている。ただ、辛口のご意見も含め、もっといろいろ評価をいただければ、我々もさらに進化できると思うので、今後は、よりお客さまの多様な声をお伺いする仕組みづくりにも取り組みたい。

――4月からは小規模工場やビルまで自由化範囲が拡大されるが、こうした新たな自由化対象ユーザーへの対応策は? //////////
従来はあまり接触機会のなかったお客さまも自由化対象となることで、これまでのように「地道に足を運ぶ」営業だけでは対応できないのは事実だが、その分さまざまなツールを活用していくつもりだ。例えば今回の料金改定も、今まで小口のお客さまには郵送告知だけで済ませていたが、今回は電話でもお知らせし、さらにご質問ご相談があれば担当者が出向いてお応えしている。今後、ITを活用した新たなチャネルの設定なども進め、できるだけ接触機会を増やしたい。

――最後に、今後の抱負は? //////////
昨年は美浜発電所3号機事故などがあり、お客さまにも多大なご心配とご迷惑をおかけしてしまった。そうしたなかでも「関電がんばれ」という励ましの声を随分いただいたのは、長年培ってきた実績を評価いただけたものだと思っている。それは、1つは、質の高い電気を安定してお届けしてきた実績。そしてもう1つ、受け身ではあったかもしれないが、決してお客さまを騙さない、裏切らない営業姿勢──。自由化範囲が拡大しても、この供給信頼度と営業姿勢はずっと維持していくべきだし、そこにこそお客さまの信頼を得る道がある。そう肝に銘じてやっていきたいと思っている。■



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