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「電力小売自由化で何が変わるのか?」

2004.03.01
小谷弘明



 エネルギー営業グループ
 部長 小谷弘明



自由化が進む日本の電力小売市場。本年4月にはさらに自由化対象範囲が拡大し、電気の購入先を自由に選ぶことができるお客さまが増えることになる。従来の地域独占状態から一転、厳しい競争環境のなかで、電力会社はどのようにしてお客さまのニーズに応えていくのか──エネルギー営業グループの小谷弘明部長に訊いた。

――電力自由化はどのように進んでいるのか? //////////
日本の電力小売自由化は段階的に進んでいる。まず2000年3月、大工場や大規模商業施設など大口のお客さまが、地元の電力会社だけでなく他地域の電力会社や新規参入事業者(PPS)からも電気が買えるようになり、価格もお客さまと事業者が自由に交渉できるようになった。そして今春、2004年4月からは自由化範囲が中規模の工場やビルにまで拡大し、2005年4月には小規模工場まで、つまり一般家庭などの小口を除くすべてのお客さま、電力量で言えば全体の約6割のお客さまが電力会社を選ぶことができるようになる。

――関西ではどのような競争が起きている? //////////
電力会社同士の競合はこれからだが、PPSの参入は進んでいる。例えばNTT、大阪ガスさん等による「エネット」という会社は、大阪・泉北地区に160万kWの発電所を建設中だが、これは関西エリアの自由化対象のお客さまの1割程度は賄える量。それだけの潜在的なパワーを持つわけで、我々にとっては脅威。まさに営業としての力量が問われている。

――その営業活動は、自由化前とどう変わった? //////////
かつての電力会社の営業は「説明するだけ」。お客さまに納得してもらえなくても、国に承認された料金だから、という感じであったことは否めない。いわば、お客さまにとって関西電力は、納得できなくても「付き合わざるを得ない相手」だったが、今は違う。私たちが提供する品質や価格、サービスを総合的に評価いただき、納得したうえで選んでいただく。そんな「選ぶに足るパートナー」として認めていただくための活動をするのが営業の役割だ。

――そのために何をしていくのか? //////////
当然のことながら、まずは「お客さまを知る」ことだ。お客さまのところに足を運び、設備を知り、エネルギーの使用実態を知る。電気だけでなくガスや熱の利用状況も知り、その中で何が一番の課題なのか。省エネなのか、あるいはメンテナンスに悩んでおられるのか。お客さまの課題を一緒に考え、解決策を提案する。そんな「ソリューション(課題解決型)営業」をめざしている。そのため、昨年6月には、お客さま対応体制強化の観点から組織改正を実施。営業所を含む全社の業務運営体制を、低圧、家庭用などのお客さまを担当する「リビング営業」と特別高圧や高圧の法人のお客さまを担当する「エネルギー営業」の二つに再編し、それぞれについて人員の増強も実施してきた。

――ソリューション営業は、一朝一夕には難しい。 //////////
もちろんそうだが、実は我々自身もエネルギーの消費者だ。例えば火力発電所は電気をつくるプラントだが、同時に一般工場と同様、エネルギーを消費しているプラントでもある。加えて本店・支店などの社屋にも、空調などの設備があり、これらを運用する中で培ったエネルギー管理や省エネルギーに関する最先端のノウハウを持っている。今まではそのノウハウをお客さまに提供することはなかったが、今、営業部門には、火力や建築部門などから、優れたノウハウを持つ人材を次々と配置。「エネルギー消費の現場を知る」スタッフがお客さまサービスの最前線に立ち、エネルギー利用技術のコンサルティングを専門とする「エンジニアリンググループ」として活躍している。その数は支店・営業所含め、210人(2004.1現在)。今後もこの体制は強化していきたいと思っている。

――お客さまの反応は? //////////
自由化当初は「電力会社がこんな相談に乗ってくれるとは思わなかった」という驚きの声も聞かれたが、今では実際、お客さま側からもいろいろなご相談、ご要望を受け、一緒に検討させていただける機会が増えた。ただ、難しいのは、お客さまの本当の課題は何か、を見極めること。私自身も支店時代に失敗した苦い思い出があり(笑)、こればかりは経験を重ねるしかないと痛感している。

――低価格が武器のPPSへの対抗策、関西電力のならではの「違い」は? //////////
PPSへの対抗策としては、まずは「価格」。全社を挙げてコスト低減努力を続け、トータルの料金水準を下げることが第一の課題だ。そのうえで、それぞれのお客さまの使い方に合わせた料金設定、料金の品揃えを豊富にする必要がある。そして「品質」。でも日本の電気の品質は既に世界最高水準なので、いかに価格を下げながら今の水準を維持していくか。価格と品質の同時達成が課題になる。もう一つのポイントは「営業サービス」だ。値段が同じなら、あるいは少しくらい高くても信用でき、いろいろ相談できるところから買いたいと思うのは、どんな商品も同じ。当社は今年1月、中小のお客さま向けに、電気や空調をはじめ設備に関する管理サービスを行う会社を立ち上げた。この会社では、主に電気設備に関する業務を担うが、今後はお客さまのニーズに応じて、設備全般の支援サービスを提供することをめざしている。

――最後に、自由化範囲拡大に向けた抱負は? //////////
これまで公益事業・地域独占という「制約」と「保証」に取り囲まれていた電力会社の営業は、一般企業の営業活動と比べると明らかに遅れていた。自由化を機にこれを見直し、レベル向上をめざしてやってきたが、今まではいわば「予習」期間。いよいよ本格的な「実践」の時期だ。だから意識改革も大事だし、教育も必要だが、何より重要なのは「アクション」を起こすこと。お客さまのもとに足を運んで、一緒に問題にぶつかり、解決策を模索することこそ、経験を積み意識を変える一番の近道だ。とにかく一人ひとりが、お客さまの方を向いて「動き出す」。これを営業スタッフ一同、モットーとして、春からの活動に臨みたい。■



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