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「なぜ関西電力が情報通信ビジネス?」

2003.12.15
高杉政博・原子燃料部長



 グループ経営推進本部情報通信事業戦略グループ
 チーフマネジャー 稲田浩二



関西電力が総合エネルギー事業、生活アメニティ事業と並び、「3本柱」の1つに据える情報通信事業。その事業化の意図と今後の展望は──グループ経営推進本部情報通信事業戦略グループの稲田浩二・チーフマネジャーに訊いた。

──関西電力はいつから、またなぜ情報通信分野に参入したのか? //////////
1985年の通信自由化がきっかけだ。もともと電力会社には電気事業で培った通信の経営資源があったから、これを有効活用しようと考えた。また電電公社が独占していた市場に参入し競争環境をつくることで、お客さまの利便性は高まるだろうし、ひいては関西の発展に貢献できるに違いないという想いもあった。
情報通信もそうだが、関西電力の新規事業はいずれも、成長分野で、かつ経営資源を有効活用できるもの、あるいは既存事業とのシナジー効果が期待できるものに絞って展開している。そうやって、お客さまの利便性を高めるとともに、企業として収益を上げ、株主にも利益を還元したいということだ。

──電力会社が蓄積していた通信分野の経営資源とは? //////////
通信に関する技術、ノウハウ、人材、そして何より光ファイバーをはじめとする通信設備がある。これらはもともと、発電所や変電所の制御、事業所間の連絡など、電気事業のために整備したものだ。電力会社の場合、「NTTの回線が切れたから電気を送れません」とは言えないから、万一に備えて自前の通信網を持っている。阪神大震災による大規模停電の早期復旧には、この自前の通信の存在が不可欠だった。

──経営資源があるとはいえ、情報通信は変化のスピードが速い分野。決して平坦な道のりではなかったと思うが? //////////
当初は、企業向け固定通信は大阪メディアポート(OMP)、携帯電話は関西セルラー電話、ポケットベルは関西テレメッセージ、PHSはアステル関西と、サービスごとに事業会社を立ち上げた。しかし情報通信の技術進歩と環境変化は非常に激しく、単一のサービスやハードウェアに頼る事業には無理があった。また事業会社の多くはパートナー企業との共同出資のため、関西電力が全面的に経営関与するわけにもいかなかった。そこで2000年に、関西電力の情報通信事業のコア会社として100%出資のケイ・オプティコムを立ち上げ、経営資源を集中投入できる環境をつくった。これならサービスや技術のトレンドが変わっても、ケイ・オプティコムが一貫してサービスを提供できるというわけだ。
実際、ケイ・オプティコムを立ち上げる前、PHS事業は音声サービスでは携帯電話に勝てず、もうダメだと言われた。しかし現在では、光ファイバーのバックボーンを活用し、PHSの強みであるデータ通信により、インターネットサービスで復活している。

──情報通信の技術革新が予想以上だったということか? //////////
大学で通信工学を学んで入社した20年前、もちろん情報通信の革新は予想していたが、あくまでも電話交換網をベースに、スピードが速くなったり情報量が増えたりという形で高度化していくイメージを、私だけでなく恐らく日本中の通信に関わっている人間が抱いていた。ところがインターネットが登場し、技術の中心が電話交換からIP(インターネット・プロトコル)へと大きく変わったし、また、モバイル、携帯電話がここまで便利になるとは思っていなかった。
ただ、当時から光ファイバーは究極の伝送手段。5年や10年で陳腐化するようなものじゃなく、何十年、何百年にもわたって使っていくコア技術だろうという予感はみんな持っていて、それは今も変わっていない。

──その光ファイバーを核にどんなサービスを提供しているのか? //////////
家庭向けには、FTTH(fiber to the home)によるブロードバンドサービスと、PHSを使ったモバイル性の高いインターネットサービスを、ケイ・オプティコムが提供しているほか、同じくグループ会社の関西マルチメディアサービス(KMS)がCATV網を使ったインターネットサービスを展開。グループ全体のインターネットご利用者数は約52万人。光ファイバーを核に、PHSやCATVの良さも生かし、お客さまの多様なニーズに応えられるサービスメニューを揃えており、今後ますますご利用者数は増えていくだろう。

──ただ、光ファイバーには、まだ課題も多いようだが? //////////
確かについ最近まで、FTTHは、料金が高い、エリアが狭い、開通までに時間がかかる、コンテンツが少ない、という「四重苦」だった。そこで2001年、ケイ・オプティコムのFTTHサービス開始に当たり、まずは最初の2つだけでも解決しようと、当時月額1万円が相場だった料金設定を、思い切って6千円にした。サービスエリアも、当時NTTのFTTHエリアが京阪神程度だったのを、一気に関西二府四県の世帯カバー率70%をめざした。
開通期間は、現在はお申込から約1カ月。まだ決して早いとは言えないが、サービス開始当初に比べるとかなり改善した。問題はコンテンツの品揃え。ブロードバンドのコンテンツというと、映画や音楽などエンタテインメント系のコンテンツが真っ先に浮かぶが、実際は、お金を払ってパソコンで映画を見る人は少ない。むしろ「生活に必要」なコンテンツ──教育や健康、医療の方がニーズが高い。そう気づいてケイ・オプティコムでは早速、英会話スクールのNOVAと提携し、お茶の間留学を開始。健康管理をトータルサポートする新事業も始めている。

──今、FTTHのマーケットは? //////////
全国のFTTH加入者数は、1年前は月2〜3万件程度だったが、最近は7〜8万件ペースで増え続けている。マニアのための特別なサービスでなく、普通の人が普通に使うサービスになってきた。これは、まさに通信自由化効果。我々が参入したことで、エリアも広がり、お客さまの利便性向上につながった。もちろん価格競争は厳しい。しかしお客さまの求める価格でサービスを提供し、それでも収益を上げるよう工夫するのが商売だ。「これだけコストがかかったので、この料金で」という昔の電力会社のやり方は通用しない。努力の甲斐あって、先ごろの中間決算で、情報通信事業が初の黒字を計上した。これに慢心することなく、さらに多くのお客さまに利用してもらえるよう、サービスの魅力を高めていきたい。

──では今後の情報通信ビジネスへの抱負は? //////////
ケイ・オプティコムは「関西を光の国へ」がキーワード。このフレーズどおり、関西を、日本あるいは世界で最も先進的な「光の国」にしたい。もちろんそれは単に光ファイバーが張り巡らされているということじゃない。まずインターネット、電話、放送というベイシックサービスがあり、さらに魅力的なコンテンツがあって、お客さまがより豊かな生活を享受できること。光ファイバー1本あれば、情報通信から放送まで、映画から生活関連サービスまで、すべてのサービスを受けられる。そんな世界を、一日も早く実現したいと思っている。■



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