Insight時代を解くキーワード Presented by 関西電力
| HOME | このサイトについて | メルマガサンプル | 談話室 | 配信申込・解除 | お問い合わせ・ご意見 |
関西電力HPへ
Main Column Break Close up エナジー News Clip 関西電力 講堂(イベント/セミナー)
 

Break
 
村澤 博人
村澤 博人

むらさわ ひろと 顔・化粧文化研究所所長
1948年長野県生まれ。埼玉大学理工学部化学科卒。ポーラ化成工業研究所入社。ポーラ文化研究所設立に参画、同研究所「化粧文化」編集長、主席研究員などを経て、2002年独立。化粧文化史家、化粧文化エッセイスト、日本顔学会理事、国際服飾学会理事をはじめ、立教大学・日本大学・聖心女子大学・松蔭女子大学などの講師も務める。主著「美人進化論」「顔の文化史」「これが『わたしの顔』」など。

ホームページ


■外見と美の研究(1)
「東アジアのなかでも…」

2002.11.15

人の身体美や化粧を考えるときに、外見についての研究がなされるべきだと言い出して何年も経つ。もともと日本には「顔じゃない、心だよ」と言って、内面と外面を分けた上に外見を軽視してきた歴史的推移がある。かつ、内面を表に出すことをはしたないと嫌ってきた武士階級の価値観が伝統的に存在したために、21世紀になっても、未だに「顔が見えない日本人」から脱出できないでいる。

いや、若い男性が眉化粧を中心とした「お化粧」をする時代だから、その親の世代とでは価値観が大きく変わってきたと反論する方もおられるかもしれない。ところが、東アジアの中での美貌観の比較研究をおこなってみると、日本と韓国・中国との違いが大きく、研究すればするほど、日本のヤングもまた日本人としての伝統的な特徴をしっかりもっていることが確認できる。

たとえば、日本と韓国と中国の男子学生の顔写真をこの三カ国の学生に見せて、自国人らしさ(日本なら日本人らしい、韓国なら韓国人らしい、中国なら中国人らしい)かどうかを聞いてみた。その結果は、三カ国の学生の顔写真が同数入っているにもかかわらず、日本人だけが日本人らしさを区別できなかった。韓国人と中国人がそれぞれ自国人らしさを明確にでき、一番自国人らしい人には自国人の写真を選んでいるのに、日本人は、中国人が一番中国人らしいと回答した中国人の顔写真を一番日本人らしいとしてしまう。以前に女性の顔写真を使用した研究と同じ結果である。おそらく、伝統的に人の顔を見ることを抑制してきたことなどがその理由となろう。

見られる対象として「よく見えない」「能面みたい」と言われるだけでなく、顔を見分けることについても他と異なる特徴を日本人はもっているように見える。

グローバルな時代になればなるほど、コミュニケーションにとっても自分らしさの表現の場所としても顔はますます重要な位置を占めていく。にもかかわらず、この分野の日本での研究活動は多くはない。次回以降、私の化粧や顔研究についての関心事を交えて、日本人の顔やからだの美とその周辺について語ってみたい。■



Columnカテゴリ検索
政治・外交
経済・経営
社会・生活
文化・文明
科学・技術
電力・エネルギー
関西
サイト内全文検索
最近のBreak

Insight時代を解くキーワード
Copyright (C) 2002-2008 KEPCO THE KANSAI ELECTRIC POWER CO., INC.