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くろさき みどり  ミステリ作家
1958年兵庫県生まれ。同志社大学文学部英文科卒。大学で推理小説研究会に所属。89年「ワイングラスは殺意に満ちて」で第7回サントリーミステリー大賞・読者賞を受賞。他の著書「聖なる死の塔」「闇の操人形」「棺の花嫁・聖なる血の城」「揺歌」「しゃべくり探偵」「死人にグチなし」「未熟の獣」など。

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■流行前線:ちょっとミステリーな話(5)
「強い阪神タイガースの謎?」

2003.08.15

これが今年最大の謎ではないか、と書いたら、ファンに叱られるだろうか? 阪神タイガースがメチャクチャ強い。今年はどうやら、優勝しそうである。甲子園球場は連日超満員だし、街では黄色と黒の縞模様、虎のマークが溢れかえっている。応援グッズは当然のこと、食料品、衣類、日用雑貨、装飾品、電化製品、サボテン(?)、チワワ犬の服(!)、ありとあらゆる商品に、タイガース・ブランドが作られている。優勝するとバーゲンも開催されるはずだから、冷え込んでいる関西の景気を、大いに活気づけてくれることだろう。

さて、どうして強くなったのか? その謎を解明することは、野球評論家ではない私には無理だ。というわけで、今回の答えは出ない。ただ、監督の星野仙一氏に負うところは、大きいような気がする。連日新聞を賑わせている彼のコメントを読むと、そう感じる。タイガースは現在ロード中だが、それを『死のロード』と呼ぶからいけないのだと、彼は主張している。負けが続くのでそう呼ぶのなら、今までは『死の開幕』に『死のペナントレース』やったやないか、というのである。ユーモアのある逆転の発想で、ちょっと笑ってしまった。その言葉を受けて、『志のロード』などと言葉を変えたメディアもあるようだ。残念ながら言葉を変えても、やはりタイガースは連敗スタートを切ってしまったが。

私が書いているミステリーにおいて大切なのは、逆転の発想、どんでん返しである。読んでいてあっと驚くところ、今まで見えていたものが、最後にまったく違った意味になってしまうところに、ミステリー小説の楽しさがある。そのどんでん返しを作るためには、作品全体を見渡す大局観が必要となり、苦労するところなのだが、これはどの世界でも共通していることだろう。星野監督が大局観を持っているのが、タイガース絶好調の一因かもしれない。その結果、今シーズンのどんでん返し、優勝(いや、まだ決まっていないが)が生まれたのかもしれない。

その星野監督は、7月末にタイガースがベイスターズ戦で負けた時、ファンが球場に物を投げ入れるなどの悪質な騒ぎを起こしたことに対し、激怒した。「あんなことをしたら甲子園で胴上げをやらんぞ」と、これも逆転の発想のコメントを出している。阪神ファンはその言葉を真摯に受け止め、優勝後の態度も考えてほしいものだ。__と言っても、道頓堀川に飛び込む人は、たくさんいるのだろうなあ。■



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