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くろさき みどり  ミステリ作家
1958年兵庫県生まれ。同志社大学文学部英文科卒。大学で推理小説研究会に所属。89年「ワイングラスは殺意に満ちて」で第7回サントリーミステリー大賞・読者賞を受賞。他の著書「聖なる死の塔」「闇の操人形」「棺の花嫁・聖なる血の城」「揺歌」「しゃべくり探偵」「死人にグチなし」「未熟の獣」など。

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■流行前線:ちょっとミステリーな話(2)
「動物病院の謎?」

2003.05.15

「癒し系」という奇妙な言葉を聞くようになって久しい。人や動物などにも使われるようだ。最近では、関東の河川に現れたアザラシのタマちゃんが、癒し系のよい例だろう。

タマちゃんに限らず、動物を見ていると心が安まる。わたしも猫を二匹、飼っている。ちなみに、猫を飼っている作家は多い。屋内で閉じこもる仕事のためだろう、家の中を呑気そうにうろついている猫を見るだけでも、気分転換になるからだ。わが家の猫も、心を癒す役割を立派に果たしてくれている。

その猫の一匹が病気になった。連休中のことだったので、近所の動物病院は長期の休みに入っていた。仕方がないのでインターネットで調べて、休日でも診療している動物病院を探し出した。その名も、「緊急動物病院」。休日、夜間のみの診療をしているユニークな病院だ。あとでわかったことだが、ニュースでも紹介されたことのある有名な動物病院だった。

猫を連れて行ってみると、病院はかなりの人で溢れていた。夜中12時を過ぎても、近畿一円から、次々にペットが運び込まれてくる。ベランダから落ちた猫、爪を割ったウサギ、犬のお産__。重度の患畜もいるようだが、小さなことで飼い主が大騒ぎしている患畜もいた。

しかし、自分で病院に来られない動物とはいえ、患畜の数よりもはるかに待合いの人のほうが多い。どうして? よく見ると、ペット一匹に対し、付き添いが最低二人は来ているからだった。多いところでは六人の付き添いになっている。お父さん、お母さん、子供たち、お祖父さん、お祖母さん、といった具合だ。病院の外でも待っている人がたくさんいたのは、無理なかった。

動物の飼われ方が変わったのは、ここ2、30年のことだろうか。ペット産業も大きく成長している。もはや残飯が餌ではなく、ペット用に特別に作られたものが食事だ。あれはいけない、これをしてはいけないと、飼う時のタブーも多くなっている。ペットを失ったことで気分的に落ち込む症候「ペット・ロス」という言葉も、目にするようになった。

セラピー・アニマルとして、動物たちによる癒し効果も注目されている今、役割を担っている動物たちも、飼っている人も、ストレスが溜まることがありませんように、と思ってしまう。■



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