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麻生 圭子

あそう けいこ エッセイスト
1957年生まれ。作詞家を経て、現在はエッセイスト。96年に京都在。99年より築七十年の町家に移り住む。主な著書には「東京育ちの京都案内」「東京育ちの京町家暮らし」「極楽のあまり風」(すべて文藝春秋)、新刊に「生活骨董」(PHPエル新書)がある。


■流行前線──千年の都から(1)
「若者ことばと京ことば」

2002.06.01

最近の若者ことばというのは、京ことばに似ています。ま、似ていても非なるもの、というのが結論なんですが、それは後述することにして。

どう似ているか。婉曲なところが似ている。たとえば半クエッションといわれる物言い。京ことばのイントネーションにはそれが見られます(多少、質は違いますが、唐突に上げてから、ちょっと下げる)。二重否定もそうです。「何々じゃないじゃないですか」、「違うんと違いますやろか」。違うと断定せずに、相手に下駄を預ける。相手を慮りながら、顔色を伺いながらの、自己主張。うまいものだと思います。

若者ことばには「ていうか」というのもある。これ、婉曲な否定表現でしょ。「いや、そうじゃなくて」、ということですからね。でも、ていうか、になると、言い換えると、くらいの柔らかさが入る。自己主張はしたいけど、リスクは背負いたくない、ということでしょ。世渡り上手になってるな、と思います。

ただ、若者の場合、それらを多用する人ほど、相手の意見は聞いてないんですよね。うざったい。自分は発信したいけど、自分に向かって発信してくるものは、シャットアウトする。そこが元祖婉曲表現の、京ことばとは、違うところだと思います。

京都人(昔の、と加えておきましょうか)は、相手(世間)が自分をどう思っているか、というのは気にします。だから相手の言うことにも、耳を傾ける。都というのは、いつ何どき情勢が変わるかもしれない、人の意見を聞く、ということは、自分を守るための、最大なる防御、大切な羅針盤だったんだと思います。そのへんが、京都人のしたたかさと、若者の脆さの差になっている、そんなふうに、ま、思うんですが。■



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