再生可能エネルギーへの取組み
再生可能エネルギーとは

  • 再生可能エネルギーの概要
  • 再生可能エネルギーの課題
  • やさしく学べる!再生可能エネルギー

再生可能エネルギーは、輸入に頼らない国産エネルギーで、しかも発電時にCO2を出しません。一方で、広い土地が必要、天候に左右されるなどさまざまな課題があります。

課題1.エネルギー密度※1が低いため、大きな設備を必要とします

堺太陽光発電所と堺港発電所(火力発電所)との比較

堺港発電所の発電用設備は、堺太陽光発電所の約2分の1のエリアに設置。
ところがその出力は、堺太陽光発電所の200倍、発電電力量は約1,300倍。単位面積あたりでは約2,600倍以上※2の発電電力量です。

■堺太陽光発電所

太陽光発電用パネルは、青枠のエリアに設置

面積 約21万m2
設備容量 1万kW
発電電力量※4 約1,100万kWh/年

太陽光発電用パネル

■堺港発電所

発電用設備は、堺太陽光発電所の約2分の1のエリアに設置

面積 約10万m2※3
設備容量 200万kW(40万kW×5台)
発電電力量※4 約140億kWh/年

発電用施設

  • ※1 単位面積あたりでどれくらい発電できるかを表しています。
  • ※2 (140億kWh÷約10万m2)÷(1,100万kWh÷21万m2)≒2,600倍
  • ※3 放取水口等主要設備を含む。燃料系統は堺LNGより供給を受けているため、算定外です。
  • ※4 ここでの発電電力量は当社設備の実際の設備利用率に近い、エネルギー・環境会議 コスト等検証委員会報告書(2011.12.19)に記載の設備利用率(太陽光12%、LNG火力発電80%)をもとに算出しています。

課題2.天候など自然状況に左右され不安定であり、需要に合わせて発電できません

天候などによって出力が大きく変動する太陽光発電、風力発電が増えてくると、使い切れない電気を貯めたり、足りない電気を補うための取組みが必要になります。

太陽光発電の出力変動例(春季)・風力発電の出力変動例(冬季)

電気は大量に貯めることが難しいので、使われる電気と常に同じ量を発電させるために、出力が変化しない原子力発電や、比較的容易に出力を変化できる火力発電、水力発電などの各電源を組み合わせてきめ細かく調整し、バランスをとっています。

電気使用量と発電量のバランス・電気の使用量にあわせた電源の組み合わせ(例)

安定的な供給・環境問題・発電コストといったそれぞれの側面で、各発電方法には様々な長所と短所があります。そのために、火力・水力などの発電、原子力発電、再生可能エネルギーによる発電をバランスよく組み合わせ、それぞれの特徴を最大限に活用した「エネルギーミックス」が重要となってきます。

太陽光発電が大量に普及した場合の影響とは…?

お客さまにお届けする電気の電圧は、定められた範囲内に維持することが決められています。太陽光発電を設置されたご家庭が、太陽光で発電し、使い切れない電気を関西電力に販売したり、逆に足りない電気を購入するとき、配電線の電圧は変動します。

今後、家庭用太陽光発電が増えてくると、販売される電気の量も増えて、配電線の電圧の変動も大きくなると予想され、お客さまにお届けする電気の電圧への影響が懸念されています。 周波数や電圧が一定でないと、工場の機械などに影響し、生産される製品が欠陥品となったり、ご家庭の家電製品が壊れたりするおそれがあります。

関西電力では、若狭地域の太陽光発電所で、太陽光発電の出力変動がお客さまへお届けする電気の電圧にどのような影響を与えるか検証を行うなど、再生可能エネルギーの導入拡大時に電気の品質を維持するための取組みを行っています。

太陽光発電が大量に普及した場合の電気のやりとり(イメージ)

課題3.発電コストが比較的割高になります

再生可能エネルギーは、比較的発電コストが割高になります。

再生可能エネルギーには現状これらの課題がありますが、発電時にCO2を排出しないことから地球温暖化対策として有効な電源です。当社は、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの開発・普及にも積極的に取り組み、様々な電源をバランスよく活用することで、エネルギー源の多様化や電気の低炭素化を進めています。

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