カナダにおける研究
カナダにおける研究(1) 疫学研究
タイトル | カナダにおける商用周波電磁界と 小児白血病のリスク |
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掲載雑誌 | The American Journal of Epidemiology (vol.149) |
研究者 | M. McBride (ブリティッシュコロンビアがん機関)他 |
テーマ | 磁界と小児白血病の関係 |
発表 | 1999年4月 |
国 | カナダ |
研究種類 | 症例-対照研究 |
症例数 | 399名 |
対照数 | 399名 |
結果
48時間個人連続測定磁界
≧2mG オッズ比=1.12(95%信頼区間 0.69~1.80)
- ほとんど関連はなかった。
- 障害の磁界曝露の推定値と全白血病との関連の証拠は認められなかった。
ワイアコード(電線配置)
VHCC(一番高いワイアコード) オッズ比=1.16(95%信頼区間0.58~2.30)
- ワイアコードの分類が上昇すると白血病のリスクも増加するという傾向は見られなかった。
- 白血病と診断される2年前の住居のワイアコードと白血病のリスクの関連は見られなかった。
- 急性リンパ性白血病に関しても同様の結果が得られた。
結論
個人の曝露量を含むいくつかのEMF測定法を検討した今回の調査では、磁界または電界、あるいは住居の電線配置により小児白血病の危険度が上昇するという仮説は、ほとんど裏付けられなかった。
カナダにおける研究(2) 疫学研究
タイトル |
(論文1) カナダ・オンタリオ州南部における小児白血病と 居住環境での磁界曝露の症例対照研究 (論文2) カナダ・オンタリオ州における小児白血病と 居住環境での電磁界曝露の個人測定 |
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掲載雑誌 | (論文1) International Journal of Cancer 82 (論文2) Cancer Causes and Control 10 |
研究者 | L. Green(トロント大学)他 |
テーマ | 磁界と小児白血病の関係 |
発表 | 1999年6月 |
国 | カナダ |
研究種類 | 症例-対照研究 |
症例数 | (論文1)201名、(論文2)88名 |
対照数 | (論文1)406名、(論文2)133名 |
結果
個人連続測定磁界
≧1.4mG オッズ比=3.7(95%信頼区間 1.1~12.5)
- 6才未満の子供に関して、小児白血病リスクと磁界曝露との関係がより強いことを示した。
- 小児全体では白血病のリスクは曝露量の増加に伴って増加しているが、量-反応関係は顕著ではなかった。
測定磁界
≧1.3mG オッズ比=1.13(95%信頼区間 0.31~4.06)
若年の子供の住居における電磁界測定値の時間加重平均と小児白血病のリスクに関連が見られた。
ワイアコード(電線配置)
VHCC(一番高いワイアコード) オッズ比=0.77(95%信頼区間0.20~2.89)
全般に、高い電線配置と小児白血病の間に関連があることを示唆していない。
結論
この研究は6才未満の小児の住居における測定値の時間加重平均と小児白血病のリスクに関連があることを示唆している。一方、高い電線配置の電力線への接近と小児白血病との間に関連があることを示唆していない。
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