加齢に負けない“さびない”体をつくろう

最近、よくアンチエイジング(=抗加齢)という言葉を耳にします。年齢を重ねても、はつらつと元気に過ごしたいと、だれしも願うもの。そこで今回は、若さを保つ、とっておきの秘けつをご紹介します。みなさんも今日から加齢に負けない体づくりを始めてみませんか。

加齢のメカニズムとは

年齢を重ねると新陳代謝の働きが悪くなり、新しい細胞を生み出す能力が衰えます。生き物は呼吸をして体に必要な酸素を取り入れていますが、その酸素のうち、わずかな量が酸化力の強い活性酸素となり、細胞と結びついて酸化させます。酸化とは言い換えれば、細胞が“さびている”状態です。その結果、老廃物のたまりやすい体となり、老化が進んだり、病気を招く要因となったりします。

加齢に克つ! さびない体をつくる

人間の体にはもともと細胞の酸化を防御するシステムが備わっています。不規則な生活や偏った食事、ストレスや喫煙など、活性酸素を発生させやすい状況をなるべくつくらないように心がけることが、さびない体づくりにつながります。

体を温めて代謝力をアップし、規則正しい毎日を

体を温めて代謝力をアップし、規則正しい毎日を

以前と同じ量しか食べていないのに、体重が増えたという経験はありませんか。
人間の体は、新陳代謝の働きが悪くなると、老廃物や水分の排出機能、コレステロールの分解酵素の働きが弱まり、「むくみやすく太りやすい」状態になります。代謝力アップには、まず体を温めること。そうすれば血流がよくなり、内臓の働きも活発になります。
寒くなる季節にかけて、冷えは大敵です。入浴はシャワーで済ませるより、ぜひ湯船に浸かって、じんわり体を温めましょう。また、大根やごぼうなど、体を温める根菜類を積極的に摂取します。さらに、睡眠を十分にとり、趣味や気分転換になることを見つけて、充実した毎日を過ごすようにしましょう。

抗酸化食品を多くとる

抗酸化食品を多くとる

抗酸化食品として広く知られるようになった赤ワインには、ポリフェノールという細胞の酸化を防御してくれる物質が多く含まれます。このような抗酸化物質は、ビタミン豊富な果物や野菜、特に緑黄色野菜に多く含まれます。

ビタミンには水溶性と脂溶性のものがあり、特性によって調理法を変えると効率よく摂取できます(下の表を参考)。 反対に、酸化を促す加工食品や喫煙はほどほどにしましょう。なお、喫煙は抗酸化物質であるビタミンCをこわれやすくすることからも、注意が必要です。

抗酸化食品の例
食品 抗酸化物質 特性 効率よく摂取できる調理法
キウイ ビタミンC 水溶性 洗ってそのまま生で食べる
ブルーベリー
ビタミンA・E・C
アントシアニン
水溶性 洗ってそのまま生で食べる
プルーン ビタミンA・E・C
アントシアニン
水溶性 洗ってそのまま生で食べる
オレンジなど
柑橘系
ビタミンC 水溶性 洗ってそのまま生で食べる
ほうれん草 βカロチン 脂溶性 油で調理する
(加熱し過ぎないようにする)
トマト リコピン 脂溶性 油で調理する
なす ナスニン
クロロゲン酸
脂溶性 油で調理する
(素揚げもよい)
キャベツ ビタミンC 水溶性 洗ってそのまま生で食べる。または、ゆでるより電子レンジで加熱するとよい
小豆 ポリフェノール 水溶性 砂糖を加えて加熱する
ブロッコリー ビタミンC
グルタチオン
水溶性 ゆでるより電子レンジで加熱するとよい
にんじん リコピン
βカロチン
脂溶性 油で調理する
アルファルファ フラボノイド 水溶性 ビタミンCと一緒にとる
しょうが ジンゲロール
ショウガオール
脂溶性 皮をつけたまま使う
にんにく アリシン   低温の油で加熱する
カレー粉
(ターメリック)
クルクミン 脂溶性 レシチン(大豆)や油と一緒にとる
はちみつ フラボノイド 水溶性 1日に30グラムくらい食べるとよい
運動を続ける

運動不足で体が硬くなったと感じたことはありませんか。体が硬いのは、筋肉が硬直しているから。長く使われなくなったゴムが劣化し、硬くなるのと同じ状態です。筋肉は動かさないと、老廃物がたまりやすくなります。毎日少しでも運動し、ハリのある若々しい体を保ちましょう。

家庭でできる簡単トレーニング

さびない体づくりのために、ご家庭ですぐに取り組め、無理なく続けられる運動の例をご紹介します。

ポイント!
  • トレーニング中は呼吸をとめないように注意します。
  • 各トレーニングとも1セットだけでもかまいません。少しずつでも毎日、続けることが大切です。
  • トレーニングは自分の体調に合わせて、無理のない範囲で行いましょう。
  • 持病を持っている人は医師の判断のもと、トレーニングを行いましょう。
股関節の運動

股関節の運動

股関節は動かすことが少なく、デスクワークや食事など、座っているときには常時、曲がったままの状態が続くため、老化が最も進みやすい関節です。効果的に筋肉をほぐしてあげましょう。

  • 横になり、ひざを立てて、できるだけ足の間を広げます。両手は左右に置きます。
  • 足先の位置を変えないように注意しながら、ゆっくりひざを左へ倒します。
  • 元の位置に戻し、次に逆方向へ倒します。
  • 体調に合わせて、10~20回行います。
肩ぐるぐるまわし

座ったままでもできるので、仕事や家事の合間などに、肩こりに悩む方はぜひ試してみてください。コツは肩を大きく回すことです。

  • ひじを曲げて、指先を肩につけます。
  • ひじを前に突き出しながら上にあげ、頭の後ろへ大きく回転させます。
  • 10回行ったあと、逆回しに後ろから前に10回行います。

肩ぐるぐるまわし

ピラティスの呼吸

ピラティスの呼吸

ピラティスは第一次世界大戦時に負傷兵のためのリハビリをきっかけに開発された、呼吸法を重視したエクササイズです。胸式呼吸を基本とし、胸郭筋群に働きかけます。十分な酸素を取り込むことができ、細胞を活性化させるとともに、ストレス解消にもよいといわれています。

  • 横になり、ひざを立て、手のひらを肋骨あたりに添えます。左右の指先同士が少し触れる程度の位置に手を置きます。
  • 肋骨を左右に広げるような気持ちで、鼻からゆっくり息を吸います。横隔膜が広がり、胸の位置も高くなります。手のひらの位置が左右に広がっていることを確かめながら行うとよいでしょう。
  • 「ハァーッ」とガラスを曇らせるような感じで、口からゆっくり息を吐きます。胸の位置が低くなります。

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今回、ご協力いただいたのは

管理栄養士 平田恵子さん

管理栄養士 平田恵子さん

日本抗加齢医学会正会員、日本抗加齢医学会認定指導士。病院やホテルなどが主催するダイエット、アンチエイジングに関するセミナーでも多数講演。「今、食べている食事は確実に自分の体に跳ね返ってきます。自分の年齢は自分でつくるもの。毎日を健やかにお過ごしくださいね」と平田さん。
サイトはこちら

今回、ご協力いただいたのは

メディカルフィットネス「Kフィット」 公認アスレティックトレーナー 桑原匠司さん

メディカルフィットネス「Kフィット」 公認アスレティックトレーナー 桑原匠司さん

元ホワイトソックス・ルーキーリーグのヘッドアスレティックトレーナーで、米国医学会からも準医療従事者として認定されるボディケアの専門家。「運動を続けるコツは、まずウェアに着替えて一歩踏み出すこと。地球上で言い訳をするのは人間だけですよ(笑)。3週間続ければ体が慣れ、きっと体を動かすことが心地よくなります」

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