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越前若狭のふれあい 特別号 NO.42 2017年5月10日現在

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高浜発電所2号機のクレーン倒壊を踏まえ、安全管理の総点検などを行い、再発防止対策の実効性向上を図りました

藤田副知事(左)に報告する豊松副社長(右)
藤田副知事(左)に報告する豊松副社長(右)

 当社は、平成29年2月8日にクレーン倒壊の原因と対策をご報告した際、福井県藤田副知事からご指導いただきました安全管理の総点検について、原子力発電所で実施している全ての工事に対して実施し、その結果などを踏まえた再発防止対策を、4月7日、福井県藤田副知事をはじめ、関係者へご報告しました。
 再発防止対策は、安全管理の総点検結果や、福井県、原子力規制委員会、敦賀労働基準監督署から頂いたご指示を反映するとともに、原子力安全検証委員会※2を2回開催し、第三者の視点からのご意見、ご助言もお聞きし、実効性向上を図りました。

※2 原子力安全検証委員会:美浜発電所3号機事故(平成16年8月9日)を踏まえた再発防止対策について、社外の有識者を主体に独立的な立場からその有効性を検証するとともに、原子力の安全文化醸成活動、さらには、福島第一原子力発電所事故を踏まえた原子力発電の自主的・継続的な安全への取組みについても助言等をいただき、継続的な改善に支えられた安全の確保をより確実なものとするために平成17年4月26日に設置した委員会。

「安全管理の総点検」を実施し改善を図っています

 美浜、高浜、大飯発電所で行われている全ての工事(1,516件)について総点検を実施し、184件の工事から、安全管理の強化につながる改善案件を295件抽出し、設備や作業手順、体制の改善を図りました。今後も、継続的に総点検を実施し、改善を図ってまいります。

内容 改善件数※3 具体例 改善内容
設備の改善等が必要なもの 5 ○規模が大きく、長期使用する仮設足場の風に対する耐性の向上が望ましい。 ○資材落下防止のためのシートをよりメッシュの粗いネットへ変更し、風の影響を低減※4
作業手順等の検討が不十分なもの 125 ○自然環境悪化時のクレーンの転倒防止対策が工事計画書に明記されていなかった。 ○自然環境悪化時の場合のクレーン転倒防止措置を工事計画書に明記。作業終了時には、ジブをたたむ。
連絡体制の改善が必要なもの 165 ○自然環境悪化の情報を、即時に入手し、対応する体制が整備されていなかった。 ○気象警報を携帯電話等で即時に入手し、安全対策の実施状況を確認する体制を整備。

※3 改善件数:ひとつの工事で重複するものもある

※4 具体例:
改善前、改善後

再発防止対策を確実に実施します

  1. ①安全対策の確認を強化するため、工事の計画段階から危険要素を洗い出し、
    作業までの各段階において安全や対策を確認します

    • リスクレビュー会議を発足し、発電所長等のメンバーで危険要素が潜んでいないか議論し、必要な対策を打ちます。
    • 危険要素への対策は、計画から現場作業までの各段階で、発電所長等のメンバーで確実に行います。
  2. ②安全意識を向上させるため、工事のリスクに対する感受性を高めていきます

    • 原子力事業本部、各発電所の毎日の会議で実施中の工事のリスクを共有します。
    • 社員、請負会社社員に対して、工事のリスクに対する感受性を高める教育を実施します。
    • 社長・幹部から安全意識に関する訓示・メッセージの発信により安全最優先の再徹底を図ります。
  3. ③工事管理体制を強化するため、土木関係工事の統括的管理者として副所長を配置しました

    • 土木建築関係の工事管理体制を強化するため、土木建築工事を専門知識に基づき統括的に管理する副所長を高浜発電所に配置しました。更に工事量に応じて要員を配置します。
  4. ④社員が常駐している中央制御室でリアルタイムに24時間気象情報を受信し
    すみやかに警戒準備体制を確立します

    • 警報などの情報を発電所中央制御室にリアルタイムで受信する運用を充実し、「暴風」「大雨」「暴風雪」「大雪」警報の発令で発電所、原子力事業本部に警戒準備体制を確立し情報共有を図るとともに、事象に応じた対策の実施、確認を行います。

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