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若狭トピックス

越前若狭のふれあい 特別号 NO.4 2011年4月13日現在


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東日本大震災にかかる関西電力原子力発電所の対応
東京電力 福島第一原子力発電所事故を踏まえた安全性向上対策の実行計画を策定しました

 この度の東日本大震災により、尊いお命を亡くされた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、被災された方々やご家族をはじめ、関係する皆さまに、心からお見舞い申し上げます。
 当社は、今回の震災による東京電力の原子力発電所で発生した事故を、同じ原子力事業に携わる者として大変重く受け止めており、地震発生後直ちに、設備の安全確保にかかる実施可能な対応を行っています。
 当社は、3月30日付で、経済産業省からご指示いただいた「福島第一・第二原子力発電所事故を踏まえた他の発電所の緊急安全対策の実施について」の内容および原子炉の設置、運転などに関する規則の改正を踏まえて、4月4日に、当社原子力発電所の運転に際し、守るべきことを定めた保安規定の変更認可申請を経済産業省に行いました。
 また、福井県からは、地震発生直後には、安全上重要な設備の健全性確認や体制の強化、さらには安全確保機能の向上等にかかるご要請を、さらに4月2日には、安全性向上対策に関する具体的計画報告のご要請をいただきました。

西川福井県知事(右側)に安全性向上対策の実行計画を報告する当社八木社長(左側)
西川福井県知事(右側)に安全性向上対策の実行計画を報告する当社八木社長(左側)

 こうした中、当社は、現在判明している情報に基づき、「福島第一原子力発電所事故を踏まえた安全性向上対策の実行計画」を取りまとめ、4月8日に福井県に報告しました。
 今回本誌では、福井県に報告しました安全性向上対策の実行計画の内容についてお知らせします。
 当社は、引き続き、原子力発電所の安全・安定運転に努めるとともに、今回策定した対策をすみやかに実施してまいります。また、今後も、新たな情報が得られた場合は、迅速かつ的確に対策を追加・実施し、今回のような事故を絶対起こさないとの決意のもと、原子力発電所の安全確保に万全を期してまいります。

福島第一原子力発電所事故の概要

 今回の事故では、巨大地震に伴って発生した津波により、以下の3つのことが事故を拡大させ、原子力災害の規模を大きくした直接的な要因と考えられています。

  • 1発電所の外部電源とともに、緊急時の電源もなくなったこと(外部電源や緊急時の電源の喪失)
  • 2原子炉が停止した後に炉心の熱を冷やし、この熱を海水を使用して冷却する施設、その機能がなくなったこと(炉心冷却機能の喪失)
  • 3使用済燃料プールを冷やせなかったことや、プールへ水を補給できなかったこと(使用済燃料プールの冷却機能の喪失)
当社における安全性向上対策の実行計画の策定

 福島第一原子力発電所事故の要因を踏まえ、津波により「外部電源や緊急時の電源」、「炉心冷却機能」、「使用済燃料プールの冷却機能」の3つの機能を全て喪失した場合においても、炉心損傷や使用済燃料の損傷を防止し、放射性物質の放出を抑制しつつ冷却機能回復を実現するための対策を講じることとしました。
 実行計画策定にあたって、直ちに講じるべき対策を「緊急対策」として策定しました。また、津波により3つの機能が喪失する状況にあっても、この緊急対策によって炉心損傷や使用済燃料の損傷を防止することが可能と考えられますが、安全性確保のため多重性、多様性を拡充し、より一層の信頼性向上を図る観点で実施する対策を「応急対策」として策定しました。

当社における安全性向上対策の実行計画の策定 図
(詳細内容は、次ページをご参照ください)

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