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2016年2月5日
関西電力株式会社

原子力発電所の運営状況について

 当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。

1.運転状況について(平成28年2月4日現在)
発電所 電気
出力
(kW)
運転状況 備  考
美 浜
発電所
1号機 廃止※1(H27.4.27 24:00)
(定期検査中※3(H22年11月24日~))
 
2号機 廃止※2(H27.4.27 24:00)
(定期検査中※3(H23年12月18日~))
3号機 82.6万 第25回 定期検査中
H23年5月14日~未定
A-非常用ディーゼル発電機起動試験中の自動停止について
詳細は2(3)のとおり
高 浜
発電所
1号機 82.6万 第27回 定期検査中
H23年1月10日~未定
 
2号機 82.6万 第27回 定期検査中
H23年11月25日~未定
 
3号機 87.0万 第21回 定期検査中
H24年2月20日~H28年2月下旬予定
(調整運転中)
4号機 87.0万 第20回 定期検査中
H23年7月21日~H28年3月下旬予定
 
大 飯
発電所
1号機 117.5万 第24回 定期検査中
H22年12月10日~未定
 
2号機 117.5万 第24回 定期検査中
H23年12月16日~未定
 
3号機 118.0万 第16回 定期検査中
H25年9月2日~未定
協力会社作業員の負傷について
詳細は2(2)のとおり
4号機 118.0万 第15回 定期検査中
H25年9月15日~未定
  • ※1:廃止措置を安全に行うために必要な設備の点検を終了(H27.5.1~7.13)。
  • ※2:廃止措置を安全に行うために必要な設備の点検を終了(H27.5.1~7.17)。
  • ※3:法律上、定期検査は廃止措置計画の認可を受けた日をもって終了とみなされる。
<新規制基準適合性審査に係る申請を行ったプラント>(平成28年2月4日現在)
発電所名 申請 申請日 補正日 許認可日
大飯
3・4号機
原子炉設置変更許可申請 H25.7.8
工事計画認可申請 H25.7.8
H25.8.5
保安規定変更認可申請 H25.7.8
高浜
3・4号機
原子炉設置変更許可申請 H25.7.8 H26.10.31
H26.12.1
H27.1.28
H27.2.12
工事計画認可申請 H25.7.8
H25.8.5※1
H27.2.2
H27.4.15
H27.7.16※2
H27.7.28※2
H27.9.29※3
3号機:H27.8.4
4号機:H27.10.9
保安規定変更認可申請 H25.7.8 H27.6.19
H27.9.29
H27.10.9
使用前検査申請 3号機:H27.8.5
(開始:H27.8.17)
4号機:H27.10.14
(開始:H27.10.21)
3号機:H27.10.14※4
H27.11.25
美浜3号機 原子炉設置変更許可申請 H27.3.17
工事計画認可申請 H27.11.26
保安規定変更認可申請 H27.3.17
高浜
1・2号機
原子炉設置変更許可申請 H27.3.17 H28. 1.22
工事計画認可申請 H27. 7.3 H27.11.16
H28. 1.22
保安規定変更認可申請
  • ※1 H27.2.2の補正書にH25.8.5の申請内容を含めたため、H25.8.5の申請を取り下げ。
  • ※2 高浜発電所3号機および共用設備のうち3号機に分類した設備について補正書を提出。
  • ※3 高浜発電所4号機および共用設備のうち4号機に分類した設備について補正書を提出。
  • ※4 高浜発電所4号機の共用設備の使用前検査時期を高浜発電所3号機の使用前検査工程に反映した記載内容の変更。
<運転期間の延長に係る申請を行ったプラント>(平成28年2月4日現在)
発電所名 申請 申請日 補正日
高浜1・2号機 運転期間延長認可申請(運転期間60年) H27.4.30 H27.7.3
H27.11.16
保安規定変更認可申請(高経年化技術評価など) H27.4.30 H27.7.3
H27.11.16
美浜3号機 運転期間延長認可申請(運転期間60年) H27.11.26
保安規定変更認可申請(高経年化技術評価など) H27.11.26
  • ※原子炉等規制法において、運転期間は40年とされているが、その満了に際し、原子力規制委員会の認可を受けることで、1回に限り20年を上限として延長が可能とされている。
2.トラブル情報等について
(1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)
なし
(2)安全協定の異常時報告事象
発電所名 大飯発電所 発 生 日 平成28年2月2日
件  名 協力会社作業員の負傷について
事象概要
および
対策等
1.事象の概要
 平成28年2月2日15時55分頃、大飯発電所3,4号機の特定重大事故等対処施設を設置するための作業用トンネル工事において、資材(鉄棒の束:390キロ)を重機で吊り下げて運搬し、削岩機の横に吊り降ろす作業を行っていたところ、作業員が左足を負傷しました。
 病院で診察を受けた結果、約2ヶ月の安静、加療を要する見込みと診断されました。
2.調査結果
 重機の操作者は、重機に資材を吊り下げ、トンネル内を移動し、削岩機の横で停止しました。これを受け、作業補助者である当該作業員は、重機に近づき、資材の吊り降ろし作業に備え両手で資材の揺れを押さえていました。
 その後、作業指揮者から、重機の停止位置を前方に変更するよう指示があったため、重機の操作者は、移動前に重機と削岩機との間隔を確認するため、運転席から身を乗り出したところ、重機のブーム操作用レバーに接触し、資材を吊り下げていたブームが急に旋回しました。
 このため、当該作業員が、吊り下げられていた資材に押され、削岩機に左ひざをぶつけ、負傷しました。
3.推定原因
 作業指揮者が重機の停止位置の変更を指示した際、当該作業員に対し、重機から離れるよう指示していませんでした。また、重機の操作者が削岩機との間隔を確認する際、操作用レバーのロックを行っていませんでした。
 このため、操作者が誤って重機の操作用レバーに接触したことで資材を吊っていたブームが旋回し、当該作業員が、吊り下げられていた資材に押され、削岩機に左ひざをぶつけ、負傷したものと推定しました。
4.対  策
 本事象について、全協力会社に周知するとともに、以下の基本事項の遵守等を徹底した。
  • ・作業責任者(作業指揮者)は、重機による資材の吊り降ろし操作を中断させるなど、作業途中に変更指示を行う際には、重機周辺から作業者を退避させること
  • ・重機の操作者は、重機の吊り降ろし操作を中断する場合には、確実に操作用レバーをロックすること

※ 原子炉建屋への故意による大型航空機の衝突やその他のテロリズム等により、原子炉を冷却する機能が喪失し、炉心が著しく損傷した場合に備えて、格納容器の破損を防止するための機能を有する施設

(3)保全品質情報等
発電所名 美浜発電所3号機 発 生 日 平成28年1月20日
件  名 A-非常用ディーゼル発電機起動試験中の自動停止について
事象概要
および
対策等
1.事象の概要
 美浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力82万6千キロワット、定格熱出力244万キロワット)は、平成28年1月20日11時34分、非常用ディーゼル発電機の起動試験(1回/月)のため、A-非常用ディーゼル発電機を起動したところ、「シリンダ冷却水圧力低(機関入口)」の警報が発信し、自動停止しました。
 なお、B-非常用ディーゼル発電機と空冷式非常用発電装置が動作可能であり、保安規定に定める運転上の制限※1は満足した状態でした。
 この事象による放射性物質の放出はなく、周辺環境への影響はありませんでした。
2.推定原因
 警報が発信したシリンダ冷却系統は、ディーゼル機関の暖機(自動待機中)と冷却(運転中)を行うために冷却水をポンプで循環させています。
 当該系統を点検した結果、シリンダ冷却水ポンプと圧力検出器の計装配管内に空気が溜まっていること、シリンダ冷却水タンク内にある冷却水補給用弁のフロート※2が腐食により微細な穴が開いていたことで動作したままの状態となり、溶存空気を多く含む低温の冷却水が常に当該タンクに補給されていたことを確認しました。
 非常用ディーゼル発電機は、運転時以外は機関暖機のため冷却水タンクからの水を清水加熱器で温めてディーゼル機関内部に循環させていることから、タンクに供給された溶存空気を多く含む低温の水が温められた際に水に溶けていた空気が分離し、その空気の一部が当該ポンプや計装配管内に溜まったものと推定しました。
 このため、シリンダ冷却水ポンプが水を十分吸えなかったことや圧力スイッチが冷却水系統の正確な圧力検出ができなかったことで、A-非常用ディーゼル発電機が自動停止したものと推定しました。
3.対  策
  • (1)冷却水補給用弁のフロートを新品に取り替え、2月2日にA―非常用ディーゼル発電機の起動試験を行い問題がないことを確認しました。
  • (2)今後、冷却水補給用弁のフロートについては、定期検査毎に新品へ取り替えます。
  • ※1 保安規定第75条 ディーゼル発電機2基(空冷式含む)が動作可能であること
  • ※2 シリンダ冷却水タンクの水位増減に応じ、タンク水面に浮かんでいるフロート(浮き)が上下することで自動的に当該タンクへ水補給・補給停止する弁

以 上

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