プレスリリース
2015
2015年10月15日
関西電力株式会社
中日本航空株式会社
第二大飯幹線の碍子取替工事にかかるヘリコプターからの碍子梱包材の落下にかかる原因と対策について
平成27年10月8日、午前10時32分頃、関西電力株式会社(以下、関西電力)の送電線である第二大飯幹線の碍子取替工事中、協力会社である中日本航空株式会社(以下、中日本航空)がヘリコプターによる運搬作業を行っていたところ、碍子を入れていた木箱のひとつ(約2.6kg)が落下しました。
落下したのは福井県大飯郡高浜町にある関西電力原子力研修センターの中庭で、けが人や設備の損壊などはありませんでした。
地元の方々をはじめ、多くの皆さまにご迷惑、ご心配をおかけしたことを、深くお詫び申し上げます。
[平成27年10月8日 お知らせ済み]
その後、以下のとおり当日の作業状況等の調査を行い、原因と再発防止対策を取りまとめましたので、お知らせします。
- 1.調査結果
- (1)当日の作業状況
碍子取替工事では、中日本航空がヘリコプターを用いて、工事現場とヘリコプター基地間で、碍子や碍子を入れる木箱(碍子梱包材)、架線金具等の運搬をしていました。運搬物は、網状の運搬用具(ヘリモッコ)に詰め、それをヘリコプターから降ろしたフックにワイヤーで掛けて、吊り下げた状態で運搬していましたが、その運搬中に、碍子梱包材のひとつが関西電力原子力研修センターの中庭に落下し、同センターの従業員が落下物を確認しました。
- (2)ヘリコプターによる運搬時の運搬用具の状況
碍子梱包材の落下後に、運搬用具の状況を確認した結果、本来、運搬物をヘリモッコで包んだうえで、包んだ口の部分の隙間が開かないよう、ロープ等で固縛する必要がありましたが、この部分が固縛されていなかったことを確認しました。
- 2.推定原因
- ヘリコプターの運搬に使う設備を確認したところ、ヘリモッコの口の部分の隙間が固縛出来ていなかったこと以外に異常がなかったことから、碍子梱包材の落下原因は、ヘリモッコの口の部分が固縛されていなかったことと推定しました。また、固縛されていなかった要因は下記のとおりであることを、関係者への聞き取り等により確認しました。
- ・当該ヘリモッコは、運搬物の量が少なく、運搬物を包んだ後も、ヘリモッコの余り部分の面積が大きくなったため、運搬前に地上に置いている状態では、ヘリモッコの余り部分が運搬物の上に折り重なり、隙間があることが分かり難かった。
- ・固縛済みのヘリモッコと固縛していないヘリモッコで、見た目の違いがなかった。
- ・当該ヘリモッコの隙間の固縛状況の確認作業を目視のみで行ったため、固縛されているものと思い込んだ。
- ・荷造り時におけるヘリモッコの隙間の固縛方法等がルールとして定められていなかった。
- 3.対 策
- (1)運搬用具の使用状況
- ・ヘリモッコの隙間を固縛するロープは、ヘリモッコと異なる色のものを使用することとする。
- (2)固縛状態の確認方法
- ・ヘリモッコの隙間を固縛したロープ等は、目視に加え、手で触れて固縛状態を確認することとする。
- (3)再発防止策のルール化
- ・荷造り時におけるヘリモッコの固縛方法等をルールとして定める。
関西電力株式会社および中日本航空株式会社は、今後、二度と同じようなことを起こさないよう、他の協力会社とも協力して、策定した対策を確実に実施し、再発防止に努めてまいります。
以 上
<添付資料>