プレスリリース

2013年4月30日
関西電力株式会社

「平成25年度関西電力グループ経営計画」の策定について

 当社グループを取り巻く経営環境は、大飯発電所3、4号機に続く原子力プラントの再稼動時期が見通せず、2年連続の大幅な赤字となるなど、依然として厳しい状況が継続しておりますが、当社グループは、この度、平成25年度の経営の方向性を取りまとめ、「平成25年度関西電力グループ経営計画」を策定いたしました。

 平成25年度は、お客さまに電気を安全かつ安定的にお届けするという使命をしっかりと果たしながら、電気料金値上げにご理解を賜るよう努力を積み重ね、原子力プラントの再稼動を可能な限り早期に実現するとともに、足元の収支改善に向けた徹底した経営効率化に当社グループの総力を結集して取り組んでまいります。

 その上で、将来に向けて徹底した経営効率化を通じて、強靭な企業体質への転換を図るとともに、電力システム改革に的確に対応し、お客さまに当社をお選びいただけるよう、従来の枠組みにとらわれず、企業革新を推進し、時代を先取りした業務の変革や新たなサービスの開発などに積極的に取り組んでまいります。

 そのため、「安全最優先と安定供給の完遂」、「徹底的な経営効率化」、「新たなご期待に応えるための取組みの推進」の3つのアクションプランを展開することとしております。

<3つのアクションプラン>

(1)安全最優先の組織風土の醸成と安定供給の完遂
安全に対するグループワイドの理念や行動規範を共有することにより、これまで以上に安全最優先の行動を徹底し、グループ全体での「ゆるぎない安全文化」を構築してまいります。また、大飯3、4号機の安全・安定運転の継続と、高浜3、4号機をはじめとする原子力プラントの早期再稼動に向けて、引き続き、原子力のさらなる安全性・信頼性の向上に取り組むなど、安全対策に万全を期すとともに、今後施行される新規制基準に的確に対応してまいります。さらに、安全・品質の維持確保に万全を期し、電力の安全・安定供給の使命を確実に果たしてまいります。
(2)徹底的な経営効率化と持続可能な経営に向けた取組みの推進(経営効率化)
電気料金の値上げにあたって織り込みました平成25年度から平成27年度の3カ年平均1,553億円の経営効率化を着実に実施するとともに、国による査定額474億円について、経営全体で吸収するべく、グループ一丸となって、効率化のさらなる深掘りに向けて経営効率化方策を検討し、着実に実施してまいります。
(3)お客さま・社会の新たなご期待に応えるための取組みの推進
電力システム改革について、真にお客さまの利益につながる最適な電力システムの実現を目指し、今後も、国の詳細検討に最大限の協力をしてまいります。その上で、今後、小売全面自由化を視野に入れ、引き続き、お客さまに当社をお選びいただけるよう、
  • ・お客さま選択肢の拡大に向けて、スマートメーターを活用した電気のご使用状況の見える化の促進や、新たな料金メニューの拡充検討、
  • ・火力発電の高度利用に向けて、高経年化への対応や燃料費の削減による経済性向上の観点から、中長期的に最新鋭の火力発電所の開発・導入、
  • ・再生可能エネルギーの普及・拡大に向けて、当面10万kW程度の開発推進や、スマートグリッドの構築などについて、積極的に取り組んでまいります。

 当社といたしましては、今後も引き続き、原子力プラントの再稼動に万全を期すとともに、立地地域をはじめ、広く社会の皆さまに再稼動の必要性や原子力のさらなる安全性・信頼性向上の取組みを丁寧にご説明し、ご理解を賜るよう全力で取り組んでまいります。また、電気料金値上げの審査等を通じ、お客さまや社会の皆さまから賜りましたご意見やご指摘を真摯に受け止め、さらなる徹底した経営効率化を必ず実現しながら、お客さまに電気を安全かつ安定的にお届けするという使命を全うしてまいります。
 東日本大震災以降、厳しい経営環境が続いておりますが、当社グループの全員が「お客さま第一の精神」を徹底し、お客さまのためにどうあるべきかを考え、その実現に向けて邁進し、「お客さまと社会のお役に立つ」という変わらぬ使命を果たしてまいる所存です。

以 上

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