プレスリリース

2011年6月9日
関西電力株式会社

変電所等における送電線の保護装置に係る点検状況報告書の提出について

 当社は、平成23年5月17日付の原子力安全・保安院からの変電所等における送電線の保護装置に係る点検の指示を受けて、対象となる変電所や開閉所に設置している保護装置について調査を行い、昨日、原子力安全・保安院に報告書を提出しました。

※保護装置 ・・ 電力系統を構成する送電線や変電所で発生する事故を検出するとともに、事故の波及を防ぐために系統を遮断する機器に信号を送る装置で変電所や開閉所に設置している。

 当社は、引き続き、原子力発電所の安全対策を実施していくとともに、今後も、新たな知見が得られた場合は迅速かつ的確に対策を追加し、原子力発電所の安全確保に万全を期してまいります。

以 上

【平成23年5月17日付 原子力安全・保安院からの指示】
 4月7日に宮城県沖で発生した地震により、東北電力管内において広域停電が発生し、東通原子力発電所等において一時的に外部電源の喪失が発生した。
 原因は、地震発生に伴い、送電線他が短絡又は地絡する事故がほぼ同時に多発した際に、1箇所の27万ボルト送電線の保護装置が動作しなかったことである。同保護装置は、事故電流の遮断機能が失われているにもかかわらず、その状況を示す表示が機能していなかったため、遮断機能を復旧させることができなかった。そのため周辺の複数送電線他の保護装置の動作により、周辺の複数送電線他が遮断され広域停電となった。これを踏まえ、以下の2点を指示する。
  • 1. 電気事業者等の基幹系統を構成する送電線並びに原子力発電所等に接続する送電線に接続する変電所及び開閉所における保護装置を対象として、事故電流の遮 断機能が失われているにも関わらず、当該保護装置の状況を示す表示が機能しな いという状態が発生する可能性の有無について調査し、非表示状態が発生する可 能性がある場合については、平成23年6月8日までに当該保護装置の異常を示 すための機能を正常な状態にすること。さらに当該保護装置については正常な状 態であることを定期的に確認し、非表示状態の発生を未然に防止すること。
  • 2. 1の調査において、非表示状態が発生する可能性があると判断した保護装置に ついて、非表示状態が発生しないよう恒久的な措置を実施すること。また、恒 久的な措置に関する実施計画を平成23年6月8日までに策定すること。
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