プレスリリース

2011年5月13日
関西電力株式会社

美浜発電所3号機の定期検査開始について

美浜発電所3号機 第25回定期検査の概要

1.主要な工事等
(1)耐震裕度向上工事 図−1参照

 設備の耐震性を一層向上させるため、余熱除去系統や内部スプレ系統などの配管、アニュラス循環系統のダクト、蒸気発生器などの機器の支持構造物を強化します。

(2)1次冷却材ポンプ電源監視回路改造工事 図−2参照

 1次冷却材ポンプ駆動用電源の電圧および周波数の低下を監視する装置の電源が喪失した状態で運転することを防止するため、監視装置の電源が喪失した場合には中央制御室に警報を発報するとともに、「電源電圧低」および「電源周波数低」の信号を発信する回路構成に変更します。

  • *:国内PWRで、1次冷却材ポンプ駆動用電源の監視装置の電源が喪失した状態で運転した事象を踏まえ、平成22年5月、原子力安全・保安院は事業者に対し監視装置の電源が喪失した場合に中央制御室に警報を発報する等の設備改善を行うよう指示した。
(3)原子炉照射試験片取出工事

 中性子照射による原子炉容器の材料特性変化を定期的に把握するため、原子炉容器内部に設置している照射試験片を取り出します。(今回で4回目)

(4)1次冷却材ポンプ供用期間中検査 図−3参照

 1次冷却材ポンプの供用期間中検査として、C号機の主フランジ締め付け部やケーシング内表面について目視点検や超音波探傷検査を行ない、健全性を確認します。

2.設備の保全対策
(1)2次系配管の点検等 図−4参照

 当社の定めた「2次系配管肉厚の管理指針」に基づき、2次系配管1,444箇所について超音波検査(肉厚測定)等を実施します。
 (超音波検査1,412箇所、内面目視点検32箇所)
 また、配管の保守性を考慮した部位102箇所、配管取替時の作業性を考慮して取り替える部位5箇所、合計107箇所を耐食性に優れたステンレス鋼の配管に取り替えます。

3.燃料集合体の取り替え

 燃料集合体全数157体のうち、57体(うち44体は新燃料集合体で55,000MWd/tの高燃焼度燃料)を取り替える予定です。

4.福島第一原子力発電所事故を踏まえた特別点検等 図−5参照

 非常用炉心冷却系統や格納容器スプレリングの健全性確認、使用済燃料ピット冷却系統ポンプの分解点検および使用済燃料ピット水位監視カメラを設置します。

5.その他

 原子炉起動については、福島第一原子力発電所事故に対する安全対策の実施状況を踏まえ、地元のご理解を得ながら計画します。

以 上

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