プレスリリース

2010年4月16日
関西電力株式会社

原子力発電所の平成22年度年間保守運営計画について

 当社は、平成22年度の原子力発電所年間保守運営計画を策定し、安全協定に基づき福井県、立地町等に提出しましたのでお知らせします。

1.運転計画の概要
(1)運転計画【表−1参照

 運転計画に基づく当社原子力発電所の総発電電力量は、約674億kWh(時間稼働率※1:約79.5%、設備利用率※2:約78.8%)となる計画です。

  • ※1 時間稼働率: 1年間の暦日時間数(365日×24時間)に対し、実際に発電した時間数の割合。
  • ※2 設備利用率: 定格電気出力で1年間運転した場合の発電電力量に対し、実際に発電した電力量の割合。定格熱出力一定運転による発電電力量増加分を含む値。
(2)定期検査計画【表−1参照

 発電停止期間(定期検査:解列から並列)は、今年度中に定期検査を終了する予定の7プラントの平均で、約3ヶ月を計画しています。

(3)新燃料取替計画【表−2参照

 今年度、定期検査を予定しているプラントで、計572体を新燃料に取り替える計画です。
 このうち、大飯1号機から4号機の新燃料は、全て高燃焼度(55,000MWd/t)燃料に取り替える計画です。
 また、高浜3号機については、準備が整い次第MOX燃料8体を装荷する計画です。

2.原子炉設置変更許可申請計画

 現在、平成22年度に新たに予定している原子炉設置変更許可申請計画はありません。

3.主要設備の増設および改造工事計画表−3参照
(1)600系ニッケル基合金溶接部の予防保全対策工事
  • a. 600系ニッケル基合金溶接部の応力腐食割れに係る予防保全対策として、高浜2号機の原子炉容器出入口管台と、大飯4号機の原子炉容器出口管台の溶接部について、内面全周を切削した後、耐食性に優れた690系ニッケル基合金にて溶接を行います。
  • b. 600系ニッケル基合金溶接部の応力腐食割れに係る予防保全対策として、高浜1、2、4号機および大飯2、3号機の加圧器管台について、耐食性に優れた690系ニッケル基合金で溶接された管台に取り替えます。
(2)蒸気タービン取替工事

 国外で発生した低圧タービン円板の翼溝部における応力腐食割れ事象の予防保全対策として、高浜4号機と大飯3号機について、材料の変更や発生応力が低減される構造(翼溝と翼根の大型化)および最新の翼形状を採用した全一体型ロータ構造の低圧タービンに取り替えます。
 なお、大飯3号機では、長期的な信頼性確保の観点から、高圧タービンについても取り替えます。

(3)耐震裕度向上工事
  • a. 美浜、大飯発電所において、昨年度に引き続き、耐震裕度を向上させるため、配管、機器等の支持構造物補強工事を実施します。
  • b. 美浜3号機において、昨年度に引き続き、原子炉建屋周辺斜面の安定性補強工事を実施します。
(4)プルサーマル関連工事

高浜3、4号機用のMOX新燃料を輸送容器から取り出し、燃料検査ピットへ移動させるための取扱装置を高浜発電所に設置します。

 平成22年度に計画しているその他の主な工事計画については、表−3を参照ください。

4.新燃料輸送計画の概要表−4参照

 美浜2、3号機、高浜1から4号機および大飯1から3号機の9プラントで、次回定期検査以降の運転に必要な新燃料を確保するため、国内外から合計344体を搬入する計画です。
 なお、プルトニウムを含むMOX燃料については、核物質防護の観点から、輸送完了後に実績をお知らせします。

5.使用済燃料輸送計画の概要表−5参照

 高浜1、2号機および大飯1、2号機の4プラントで合計126体の使用済燃料を、再処理を目的に日本原燃(株)六ヶ所再処理工場へ搬出する計画です。

6.低レベル放射性廃棄物輸送計画の概要表−6参照

 美浜発電所および大飯発電所で発生した低レベル放射性固体廃棄物2,936本(充てん固化体2,776本、均質固化体160本)を、日本原燃(株)六ヶ所低レベル放射性廃棄物埋設センターへ搬出する計画です。

以 上

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