プレスリリース

2009年10月19日
関西電力株式会社

大飯発電所2号機の原子炉の停止の決定について(1次冷却材中の放射能濃度の上昇)

 大飯発電所2号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力117万5千キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、定格熱出力一定運転中の8月31日、1次冷却材中のよう素(I−131)濃度と希ガス※1濃度が前回の測定値を上回った※2ため、燃料集合体に漏えい※3が発生した疑いがあるものと判断し1次冷却材中の放射能濃度の測定頻度を上げて(よう素濃度:3回/週→1回/日、希ガス濃度:1回/週→1回/日、全放射能濃度:1回/月→1回/週)監視を強化し、運転を継続しています。
 この事象による環境への放射能の影響はありません。

平成21年9月1日お知らせ済み]

 その後、1次冷却材中のよう素(I−131)濃度は約1Bq/cm3から約11Bq/cm3の間で推移しており、運転上の制限値(63,000Bq/cm3)に比べて十分に低いものの、10月6日頃から希ガス濃度が上昇傾向にある(9月1日から10月6日まで約560Bq/cm3から約 1,730Bq/cm3で推移していたところ、10月7日から10月18日まででは約1,650Bq/cm3から約8,560Bq/cm3に上昇)ことから、漏えい燃料の特定調査を実施するため、今後点検計画を策定のうえ、今週中に原子炉を停止することとしました。

  • ※1 ウランの核分裂反応で生成するキセノン等のガス。
  • ※2 よう素(I−131)の8月28日の測定値が0.49Bq/cm3、8月31日の測定値が1.0Bq/cm3。希ガスは8月25日の測定値が7.9Bq/cm3、8月31日の測定値が190Bq/cm3
  • ※3 燃料ペレットを収納している燃料被覆管から漏えいがあると、燃料被覆管内のよう素や希ガスが1次冷却材中に放出される。このため、1次冷却材中のよう素や希ガス濃度の変化から、漏えいの有無を判断している。

以 上

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