プレスリリース

2009年5月7日
関西電力株式会社

原子力発電所の運営状況について

 当社の原子力発電所における運営状況について、以下のとおりお知らせします。

1.運転状況について(平成21年5月6日現在)
発電所 電気
出力
(kW)
運転状況 備  考
美 浜
発電所
1号機 34.0万 運転中  
2号機 50.0万 第25回 定期検査中
H21年4月3日〜H21年7月下旬予定
 
3号機 82.6万 運転中  
高 浜
発電所
1号機 82.6万 運転中  
2号機 82.6万 第25回 定期検査中
H21年2月25日〜H21年6月上旬予定
 
3号機 87.0万 運転中  
4号機 87.0万 運転中  
大 飯
発電所
1号機 117.5万 運転中
  • ○中央制御室非常用循環系統ダンパの動作不良に伴う運転上の制限の逸脱
    詳細は2(3)のとおり
    H21年4月21日にお知らせ済み】
2号機 117.5万 第22回 定期検査中
H21年2月6日〜H21年5月下旬予定
(調整運転中)
 
3号機 118.0万 運転中  
4号機 118.0万 運転中  

2.トラブル等情報について

(1)法令に基づき国に報告する事象(安全協定の異常時報告事象にも該当する事象)

なし

(2)安全協定の異常時報告事象

なし


(3)保全品質情報等

(概要〕
 4月13日、定期検査中の大飯2号機において安全注入信号等※1により必要な機器が動作することの確認を行っていたところ、1、2号機共用の中央制御室の換気設備のうち、2台ある外気取入側ダンパの1台※2が閉じませんでした。調査の結果、ダンパ駆動部の止めネジが緩んでいたため、軸が空回りし、ダンパが閉じなかったものと推定しました。
 このことから、ダンパ駆動部の止めネジを確実に締め付けるなどの対策を行い、4月14日に復旧しました。この間、保安規定の運転上の制限を満足しない※3と判断しました。
発電所名  大飯発電所1号機 発 生 日 平成21年4月13日
件  名 中央制御室非常用循環系統ダンパの動作不良に伴う運転上の制限の逸脱     (添付図参照)
事象概要
および
対 策 等

 平成21年4月13日、定期検査中の大飯発電所2号機において、安全注入信号等により必要な機器が動作することの確認を行っていたところ、1、2号機共用設備である中央制御室空調装置外気取入第1ダンパ※2(以下当該ダンパ)が、中央制御室を外気と隔離するために閉じるべきところ、開いたままであることを確認しました。このため16時08分に、定格熱出力一定運転中の大飯発電所1号機は保安規定で定める運転上の制限を満足していないと判断しました。
 当該ダンパは、駆動装置の動力で連結アームが連結シャフト(軸)を回転させ、ダンパの開閉を行いますが、調査の結果、連結アームと連結シャフトを連動させるための止めネジの締め付け力が不足していたことから、連結アームが動作しても、連結シャフトが回転せず、ダンパが閉じなかったものと推定しました。
 締め付け力が不足した原因は、前回の点検作業時に締め付け力が不十分であったためと考えられました。
 対策として、当該止めネジを適切な力で確実に締め付け、動作確認を実施した結果、当該ダンパが正常に作動することを確認し、4月14日18時05分に、運転上の制限を満足した状態に復帰しました。
 今後、安全上重要なダンパについては、止めネジを適切な力で確実に締め付けることとします。また、その際、止めネジにマーキングを行い、定期検査時にはマーキング位置にずれがないことを確認します。
 本事象による周辺環境への放射能の影響はありませんでした。

  • ※1 非常用高圧母線電圧低信号、安全注入信号。
  • ※2 2台ある中央制御室の換気用ダクトの仕切り板のうち、外側(外気側)にあるダンパ。
  • ※3 保安規定では、中央制御室非常用循環系については2系統が動作可能であることと規定している。
    今回の事象は、外気取入れの隔離ラインに直列で設置している2台のダンパのうち1台が不調であったことから、保安規定で定める運転上の制限を逸脱していると判断した。異常時等には、2台のうち1台が動作すれば、中央制御室を外気と隔離できる。

平成21年4月21日 お知らせ済み]

以 上

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