プレスリリース

2008年8月19日
関西電力株式会社

大飯発電所4号機 1次冷却材中の放射能濃度の上昇について

 大飯発電所4号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力118万キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、定格熱出力一定運転中の8月6日、定例(3回/週)の1次冷却材中のよう素(I-131)濃度測定を行った結果、前回(8月4日)の測定値(約0.6Bq/cm3)を若干上回る値(約0.8Bq/cm3)を確認しました。このため、8月7日に、化学体積制御系統にある冷却材脱塩塔※1を切り替えたところ、よう素濃度は低下しました。
 その後、8月18日の定例測定においてよう素濃度の上昇(約0.9Bq/cm3)を確認したことから、本日、再度測定を行った結果、よう素濃度が上昇傾向(約1.1Bq/cm3)を示しており、燃料集合体に漏えい※2が発生した疑いがあるものと判断しました。


 現在のよう素(I-131)濃度は、運転上の制限値 (40,000Bq/cm3)に比べて十分に低く、発電所の運転および環境安全上の問題はないと判断されることから、よう素濃度測定頻度を3回/週から1回/日に、全放射能測定頻度を1回/月から1回/週に変更し、監視を強化します。
 なお、この事象による環境への放射能の影響はありません。



  ※1: 1次冷却材中の不純物(金属イオン)を樹脂に吸着させて除去するための装置。装置は2台あり、不純物の除去能力が低下すると、装置の切替えを行う。
  ※2: 燃料ペレットを収納している燃料被覆管から漏えいがあると、燃料被覆管内のよう素が1次冷却材中に放出される。このため、1次冷却材中のよう素濃度の変化から、漏えいの有無を判断している。

以  上

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