プレスリリース

2008年2月26日
関西電力株式会社

電子線照射事業を行う「関西電子ビーム株式会社」の設立について

 当社は、この度、電子線照射事業を行う「関西電子ビーム株式会社」を設立することとしました。福井県美浜町を候補地に、今後、平成22年度内の操業開始を目指して、電子線照射施設の建設を進めていく予定です。
 新会社の設立は、福井県が進める「エネルギー研究開発拠点化計画」における「研究開発機能の強化」の取り組みの一つとして、当社が主体となり、進めてきたものです。
  原子力発電所で使われる幅広い技術を地域産業の活性化に結び付けていく取り組み。
この計画では、「安全・安心の確保」、「研究開発機能の強化」、「人材の育成・交流」、「産業の創出・育成」の4つの観点から、様々な施策を展開している。


 電子線照射とは、電子のエネルギーを物質に与えることにより、滅菌や物質の分子レベルの組成変化(材料の改質)等を行うもので、例えば、注射器、ガーゼ等の医療機器や衛生用品の滅菌処理、プラスチック、繊維類等の耐摩耗性や耐熱性の向上等の加工処理に活用することができるものです。
 電子線照射については、今後、堅調な需要が見込まれており、今回、国内最大級の10MeV(メガエレクトロンボルト:電子線のエネルギーを表す単位)の電子線照射装置を設置する予定です。
 また、本施設を大学や企業等の方々にも利用していただき、電子線照射による新製品、新技術の共同研究など、産学官の連携による研究技術開発にもつながればと期待しています。
  原子燃料工業株式会社の熊取事業所(大阪府)にも10MeV電子線照射装置がある。


 当社は、引き続き、「エネルギー研究開発拠点化計画」の推進に取り組み、原子力発電所における幅広い技術を利用した地域の活性化に努めてまいります。

以  上

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