プレスリリース

2005年3月7日
関西電力株式会社

美浜発電所1号機の原子炉起動および運転再開について(湿分分離加熱器加熱蒸気室ドレン抜き栓からの漏えいによる原子炉停止)

 美浜発電所1号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力34万キロワット、定格熱出力103万1千キロワット)は、定格熱出力一定運転中のところ、平成17年2月4日、A-湿分分離加熱器加熱蒸気室ドレン抜き栓で漏えいが発生していることを確認したため、同日、原子炉を停止し、翌5日から調査を行いました。
  漏えいの原因は、当該湿分分離加熱器の製作時もしくは運転初期に、ドレン抜き栓が締め付けトルク値の低い状態で取り付けられたことに加え、ねじ部に巻きつけられたシールテープの劣化により、シール力が低下したためと推定されました。
  対策として、当該栓は新品に取り替え、シール溶接を行うとともに、他の2次系熱交換器やタンクの類似ねじ込み栓について、シールテープの巻き替え等を実施することとしました。また、ねじ込み栓取り付け時の締め付けトルク管理要領を定め、シールテープ巻き替え時の作業に反映することとしました。

[平成17年2月4日、14日 お知らせ済み]

 その後、湿分分離加熱器加熱蒸気室ドレン抜き栓からの漏えいによる対策について以下のとおり実施しました。
当該ドレン抜き栓
   当該ドレン抜き栓については、今後使用しない栓であることから、新品に取り替えた上でシール溶接を実施しました。
類似ねじ込み栓
   他の2次系熱交換器やタンクについて調査したところ、当該栓と類似のねじ込み栓66箇所が確認されました。
  このうち、シール材としてシールテープを用いているねじ込み栓34箇所については、新しいシールテープに巻き替えた上で、締め付けトルク管理要領に基づくトルク値により締め付けを実施しました。
  また、シール材として接着剤を用いている残り32箇所については、漏えいの有無を確認するとともに、漏えい防止のため栓外面に接着剤を塗布しました。  


 なお、美浜発電所3号機の2次系配管肉厚測定において、高圧タービングランド蒸気入口管等で、配管の肉厚が計算必要厚さを下回っていたことが確認されたことから、美浜発電所1号機の同種系統(34箇所)について、今回の停止期間中に配管の肉厚測定を実施しました。
  測定の結果、炭素鋼配管(16箇所)については、全ての箇所で計算必要厚さを満足しており、次回定期検査までに計算必要厚さを下回ると評価された箇所はありませんでした。
  また、ステンレス鋼配管(18箇所)については、著しい減肉は認められませんでした。  


  美浜発電所1号機は、上記対策等が終了し、起動準備が整いましたので、3月8日に原子炉を起動し、翌9日には発電を再開する予定です。

以 上
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