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原子力事業本部
若狭トピックス
平成26年1月8日に高浜発電所、1月9日には大飯発電所で原子力規制委員会による新規制基準適合性についての現地調査が、更田委員らで構成された調査団によって行われました。
高浜発電所では、空冷式非常用発電装置※1の起動試験等の確認、大飯発電所では、可搬式代替低圧注水ポンプ※2の設置状況等についてご確認いただきました。また、両発電所で緊急時対策所の居住性や機能等もご確認いただきました。
8日の高浜発電所3、4号機の調査後、原子力規制委員会の更田委員は、「設備や施設に関する指摘はほぼ終えており、それに対する対応を事業者が取ろうとしている状態。今後、計画通りに工事や設備の整備が進められれば、少なくともプラントに関しての適合性審査は、大きな障害なく進むと思っている」と述べられました。また、9日の大飯発電所3、4号機の調査後には、「緊急時対策所の面積や運用に関して確認したところ、工夫がなされていて運用面や機器の配置等でかなり改善が見られた。大飯も高浜同様に工事が進んでいる段階。進捗具合からすると高浜とほぼ同様」と述べられました。
なお、高浜発電所3、4号機、大飯発電所3、4号機の新規制基準適合性については、引き続き、原子力規制委員会の審査会合の場で審査いただく予定です。
緊急時対策所の整備状況の調査(高浜発電所)
可搬式代替低圧注水ポンプの調査(大飯発電所)
※1 | 空冷式非常用発電装置…電源確保対策の多重化・多様化のために配備した空冷式の発電装置。非常用ディーゼル発電機が機能喪失した場合の代替電源として、原子炉等の状態を監視する計器や原子炉を冷却するための水を循環させるポンプ等に必要な電力を安定的に供給する。 | ※2 | 可搬式代替低圧注水ポンプ…冷却機能の多重化・多様化のために配備した可搬式のポンプ。原子炉を冷却する既設の装置等が使用できない状況でも、消防ポンプにより仮設の水槽に海水を溜め、その海水を原子炉へ直接注入し、原子炉を冷却する。 |
平成25年12月7日から8日にかけて、原子力規制委員会による美浜発電所敷地内破砕帯の現地調査が、委員長代理ら有識者で構成された調査団によって行われました。
今回の調査では、1日目に発電所敷地内の道路や斜面の地表を
当社は、敷地内の破砕帯が活断層ではないこと、
調査後、原子力規制委員会の委員長代理は「主な破砕帯は見ることができた。平成26年最初の会合を開くとき、どういうデータが揃うのか、それに対して有識者がどう評価するのか次第だと思う」と述べられました。
その後、今回の現地調査結果を踏まえて、平成26年1月15日に原子力規制委員会の有識者会合が開かれ、美浜発電所敷地内破砕帯の活動性や敷地の東側に位置する白木-丹生断層との関連性についての審議が行われました。その中で当社は、12月5日の有識者による事前会合や現地調査を踏まえ、データ拡充を目的とした敷地外でのボーリング調査等の実施を検討していることも説明しました。
審議の結果、現状ではデータが不足しているとして結論には至らず継続審議となり、今後、原子力規制庁が有識者の指摘事項等の取りまとめを行い、当社は改めてご指示をいただくこととなりました。
敷地内での剥ぎ取り調査箇所を確認 |
敷地内で実施したボーリング試料の確認 |
敷地外で破砕帯が地表に現れている箇所の確認 |
当社は、今後も引き続き、原子力規制委員会による審査会合等に真摯に対応してまいります。