ミライスイッチ 関西電力を支える従業員たちの本音で語り合う座談会 ミライスイッチ 関西電力を支える従業員たちの本音で語り合う座談会

vol.5 水害に飲み込まれた
水力発電所を復旧せよ!

Q1: 今どんな仕事をやってんの?
土木建築室土木建築エンジニアリングセンター海外土木グループに所属、海外水力発電所の開発業務 。
Q2: これまでの仕事でやりがいを感じたのは?
初めての担当工事が完了した時。そしてこれから、復旧完了した時が一番やりがいを感じられると思います。
Q3: 今のお気持ちをどうぞ!
これからも「私、私たちが社会・人々の暮らしを支えるんだ!」という気持ちを大切にしていきます。
Q1: 今どんな仕事をやってんの?
長殿発電所復旧工事における電気関係工事担当。
Q2: これまでの仕事でやりがいを感じたのは?
やはり、自身が苦労して設計した設備が形になり今後も運用設備として残っていくところ。
Q3: 今のお気持ちをどうぞ!
関西電力なら任せても大丈夫だ、安心、信頼できる会社だと思われるように(選んで頂けるように)、自分に与えられた仕事を最後まで責任を持って全うする。
Q1: 今どんな仕事をやってんの?
長殿発電所復旧工事所 変電・所内電源設備設計。
Q2: これまでの仕事でやりがいを感じたのは?
自分が設計した設備が無事竣工した瞬間です。
Q3: 今のお気持ちをどうぞ!
全ての仕事に思いを込め、お客さまに選ばれるよう努力し続けたい!

「どうやって、どこに行くんだ!?」

2011年9月2日から4日にかけて、紀伊半島を中心に甚大な被害をもたらした台風12号。
関西電力の管内だけで2府6県約19万5000件が停電。他電力会社や協力会社の応援を受けながら早期復旧に努め、発生から6日後には8割の応急送電を終えました。しかし奈良県南部の十津川村にあった長殿発電所は建屋ごと流失。
今回は、その再建に携わった3人に、語り合ってもらいました。

長殿発電所の被害を知ったとき、どう思いました?

新谷:
最初、「水没した」という一報を聞いたときは、建屋の漏水等で少し水に浸かった程度だと思ってたんですが、写真を見たら発電所が丸ごとなくなってたんで、相当ショックでした…。

何か特別な思い入れが?

新谷:
実は被災する前年度まで奈良電力所電気課の所属で、長殿発電所2号機のオーバーホール(分解点検修理)を担当していたんですよ。その後、4月に奈良電力システムセンターへ異動になり、わずか5カ月後の出来事でしたからね。自分が着工から竣工まで担当した、初めての大型工事だったんで、それが一瞬にして流されたと聞くとやっぱり、悔しいというか悲しいというか…。

そりゃそうですよね…。ほかの2人はまだ入社前で。

広瀬:
2012年4月に入社したときは、正直、まったく知りませんでした。2015年6月の異動前にようやく写真で見たんですが、鉄塔しか残っていなく、水の力でこんな簡単に発電所が流れてしまうなんて…自然の恐ろしさに驚きました。
浅香:
僕は関西の大学で土木を専攻していたので、土砂災害が凄まじかったことは授業でも習ったんですが、発電所があったこと自体、知らなくて。入社した2014年4月の研修時に話を聞き、被災直後の写真を見せてもらって、うわ、こんなことになるのかと…。そのときは、まさか翌月から長殿発電所復旧工事所へ配属になるとは思いもよらず。水力発電がしたいという希望は出してたんですけどね。

新谷さんは、志願してこちらに?

新谷:
被災直後は再建するかどうか、わからなかったんですよ。だけど復旧させることが決まったとき、チャンスがあるならプロジェクトに参加したいと、希望しました。ここの発電所に思い入れもあったので。

広瀬さんも希望して?

広瀬:
希望はしていなかったです。僕はその前までは京都電力所の電気課で、水力発電所の事故障害担当をしていました。今回、復旧工事とはいうものの、ほぼ建設工事みたいなものなので、行って技術を学んでこいという上司の計らいで来させてもらいました。こういう機会は、滅多にありませんからね。

長殿発電所復旧工事所の開所はいつだったんですか?

新谷:
2013年の12月ですね。土木部門が2人、電気部門が所長を入れて6人でした。その後、4月に浅香がやって来て。

初めての赴任先が長殿に決まったときの感想は…。

浅香:
配属が決まったら勤務先周辺の地図をもらうんですけど、十津川村って紀伊半島の山々がそびえていて、電車も通っていなくて。バス停のマークが一個ちょこんとあるだけで、あとは等高線しか入っていなかったのにビックリしました…。

一同:(笑)

浅香:
「どうやって、どこに行くんだ!?」というのが僕の第一印象です(笑)。

新谷さんは、どんな場所かもわかっていたから。

新谷:
そうですね。自宅が奈良県の大和郡山市ですし、かつて長殿発電所の工事に携わっていたので・・・。希望が叶いうれしかったけど、初めての単身赴任だし、また入社当時みたいな寮生活に戻るのか~と (笑)。

奥さんのありがたみが(笑)。広瀬さんは…上司に言われて…。

広瀬:
言い方悪いですよ!(笑)  希望していた電力システム技術センターに属する工事所なので希望通りです。訂正します(笑)。

(笑)レア中のレアケースだったわけですね。

広瀬:
技術センターは電力部よりも大型工事を担当しているので、挑戦してみたいと思っていたんですが、まさか発電所を復旧することになるとは…。想像を超えていました。

作業はどういう流れだったんですか。

新谷:
まず2014年2月1日に発電所の残骸や基礎の除却工事が始まりました。
広瀬:
僕が着任した2015年6月の時点では、地面を掘って、土砂に埋まっている除却物を取り出そうとしているところでしたね
浅香:
終わったのが2015年の9月30日。すごい頑丈な発電所やったんですよね。発電機が3台あって、コンクリートでガチガチに固められていたから、作業に時間がかかって。
新谷:
ドラフト*を据え付けするため、底部まで掘削する必要があったんでね。先の尖ったペンのような機械で、昔の発電所のコンクリートをガンガン壊していくんですが、硬いものに当たると取れなかったり、金属が出てくると切断しないといけなかったり。
*発電用の水が通る鉄管

頑丈につくられていたがゆえに、除却も大変だったと。

新谷:
そうですね。発電所は発電機から伝わる振動が激しいんで、通常の建物より鉄筋の量も多くて。
浅香:
1937年に運用を開始した、かなり古い発電所だったので、思わぬところに鉄骨が入っていたりして。しかも除却工事の最中にも台風(2015年8月 台風15号)が来たんですよね。

え!?

新谷:
台風12号の土砂で河床が上がっていたので、浸水しやすい状態になっていたんです。だから新たに台風が来てダムが放流すると作業場が浸水してしまって。河川の横での作業だったので、除却のタイミングでも何度か水が湧き出して…。
浅香:
やっぱり自然との戦いなんですよね。コンクリートをはがしていくと、どんどん水の出てくるところがあって、それをまず1回止めましょうと。
新谷:
掘ったら水が出てくるので、工事が進められない。それで追加の止水対策工事を行い、工期が70日間、遅れてしまいました。なんとか取り戻そうと試みたんですが、そもそも早期復旧をめざして組んだ工程だったので余裕がなく、そのまま70日を死守してこれ以上、遅れないようも頑張ってきました。

自然相手は難しいですね…。止水対策がうまくいって良かったです!

発電所つくってんのに発電機を据え付けられない!?
ホンマに出来んのか?

実作業は、どういう分担になってたんですか。

広瀬:
僕は変電設備と、各機器に電源を供給する所内の電源設備の設計を担当していて、新谷さんは…。
新谷:
水車発電機と、その他の消防設備、排水設備の設計とか。発電所の建物の土木との工事の境目部分の設計も担当していました。あとは現場の施工管理だったり、試験、検査だったり。
広瀬:
電気部門のほかの2人は、各機器を制御するための設備を担当していました。
新谷:
最初の計画段階で、発電機を3台から2台に減らし、この型式の水車発電機を導入する、といった復旧方針は決まっていたので、そこからバトンをもらって設計を進めていった感じです

水車ケーシングの中にてガイドベーンギャップを測定している様子

浅香さんは土木部門で。

浅香:
新谷さんのつくってはる水車に水を送る水圧鉄管や、放水口ゲートを設置する工事をメインに担当していました。あとは発電所建物の工事。先輩に教えてもらいながら、分担してやりました。最初は何が何やらの状態だったので。

初めてのことばかりですもんね…。

広瀬:
僕の場合は、前任者から引き継ぐ形だったんですけど、それでもわからないことだらけだったので、周りの先輩に必死に聞いてやっていました。新谷さんにもしょっちゅう相談して。
新谷:
これまで設備の保守・補修の経験は積んできたんですけど、今回のような新設の設計の経験はなかったんで、一緒に考えることのほうが多かった気がします。調べてもわからないときは、メーカーさんに教わったりしましたね。

止水工事以降のスケジュールは順調に?

浅香:
雨だけでなく、台風での足止めはありましたね。川の水が落ち着いてくれないと作業ができないので。それで3日間ぐらい作業ができなかったら、ちょっとした努力を重ねて、半日、1日、1日半と巻き返していく。
広瀬:
協力会社の方々も、少し工程が遅れても取り戻すために工程調整をしてくださっていました。それでも間に合わないときは、予備日の日曜を使ったりしてカバーしていただきました。

やはり協力会社さんあっての工事ですね。

新谷:
職人技もすごかったですよ。発電機の基礎ボルトを固定する部分は、箱抜きといって、基礎ボルトの入る部分だけ四角く抜いてコンクリートを打ち、ボルトを固定してから残りをコンクリートで埋めるのが一般的なんですが、今回、鉄筋の量がすごくて…。
浅香:
もう二度と災害に負けないぞ!っていう発電所だったので、強固にしていたんですよ。
新谷:
そんな網目状に張り巡らされた鉄筋の間に基礎ボルトを固定しやなアカン状況になってしまったんです。となると箱抜きじゃ無理だから、先に鉄板を置いて、その上に発電機の基礎ボルトを建て、あとから鉄筋を組むという、通常とは逆のやり方になりました。

えええ!? 基礎ボルトをよけながら大量の鉄筋を組むってことですか?
それはもう、職人さんの…

浅香:
匠のワザですよ。
新谷:
いろんな知恵を出し合った結果、この工法しかないと。土木部隊はもう「できひん、できひん」の一点張りだったから…。

言い方!(笑)

新谷:
「あれ、できひんって言われたぞ? 発電所つくってんのに、発電機を据え付けられへんのか?」と思って。
浅香:
トゲが、トゲが(笑)。

でもその案が決まったとき、ホンマにできんのか!?とは…。

一同:(笑)

新谷:
思いましたね。
浅香:
発電機を据え付けるための穴に合わせて基礎ボルトを固定する必要があって、その位置がちょっとでもズレたらダメだったんで。

下手したら最初からやり直さないといけない事態に…。

新谷:
ここが一番の調整どころでしたね。僕らも最初に、ここまでの鉄筋が入ることを想定していなかったんで。水害に強い発電所、ってコンセプトになった時点で、鉄筋が通常の建物の倍近くになったんかな。
浅香:
発電機は電気係で、土木設備は土木係で設計が進んでいくので、2つを照らし合わせたときに「おやっ」となるときもあるんですよ。現場でしかわからないこともありますし。
新谷:
当初の設計には無かったけど、詳細設計を進めていくと追加で配管を通すために鉄筋を切らないといけないケースが出てきたり。そのため強度を落とさないよう、補強してもらう相談をしたり。
浅香:
電気系の設備に対し、「なんでここに、この配管を通さんとアカンのですか?」とか、「なんでこういう機器が要るんですか?」とか、わからないことはすぐに聞いて。今回、新谷さんに電気側のニーズをよく教えていただいたので、すごく勉強になりました。席が隣だったから、相談しやすかったんですよ。
広瀬:
10人もいない工事所だったんで、何かあれば自然と会議が始まるような感じでしたね。
新谷:
こういう不具合がある、どうしよう、こうやったらエエんちゃうか、みたいなディスカッションが頻繁に。 普通なら、電気係、土木係と縦のラインで割られていますが、こういう工事所となると席が近いし、すぐ相談できる。

長殿発電所復旧工事所にて、発電所建屋配筋検査中

広瀬:
何か困ったことがあったら、とりあえずホワイトボードを出して書いて、意見交換を。そこで決めて進める形でした。
新谷:
毎日の朝礼終礼でも、今日の予定とか仕上がりとかも報告するので、そこで全員が情報を共有して。団結力はものすごく強かったですね。
浅香:
大変ではあったものの、おかげで楽しかったですよ。

やはりチームワークが大事なんですね。
先ほど「水害に強い発電所」というお話が出ましたが…。

新谷:
2011年の水害で建物自体が流されたので、同じような水害が発生しても被害を最小限に抑えようと、半分地下に埋める構造の発電所にしたんですよ。
広瀬:
発電所の頭脳である制御盤室だけは守れるように、水の侵入を防御する構造にして、被害を最小限に抑えられるようにしています。
浅香:
大規模な災害が起きたときに、どれぐらいの水が来るかを計算して、それに耐えうる発電所を妥協せずにつくろうとしたので…。
広瀬:
それだけチームワークが重要だったんですよね。

「思いを込めてやれ」と「お前の思いは何なんや」

寮生活はどうでした?

新谷:
賄いさんの料理がおいしかったんですよね。おかげで、どんどん太っちゃって…。
浅香:
僕のほう見ないでください! (笑) 僕も太りましたけど!
広瀬:
僕もすごく太りましたよ。途中でズボンのボタンが閉まらなくなりました…。 

皆さん、軒並み(笑)。呑みに行ったりとかは…。

新谷:
近くにお店がないから、寮で食べながら呑みながら。
広瀬:
そりゃ太りますよね…。
新谷:
遅くまでやると賄いさんに迷惑かかっちゃうんで、9時なら9時と時間を決めて。
広瀬:
僕なんて実家が富山だから、週末もずっと寮にいて。

水車流水面塗装の膜圧検査をしている様子

いかに寮でストレス発散できるかがポイントですね(笑)。技術や知識はもちろん、ここに来てから成長できたなぁと思うところってありますか。

広瀬:
精神力は本当に強くなりましたね(笑)。根気強さがついたというか。設計するにあたり、細かい部分まで把握しきれていないまま上司に見せると、「なんでこうするんや」と指摘されて…。持って帰って調べて再提出する、というのを繰り返すことで、ものづくりを理解していきました。上司からよく言われた、「思いを込めてやれ」というのが、一番印象に残っている言葉ですね。「お前の思いは何なんや」って聞かれることがよくあったので、定例通りにやるんじゃなく、自分の考えをもってやれるようになりました。

たとえ結論が同じでも、考えて出した答えかどうかが重要になると?

広瀬:
「なんでこうしたんやと」って訊かれたときに、「ほかもこうやっているから」では理由にならないですよね。ちゃんとこのケースに対し、考えて検討した結果、こっちのほうがいいから選んだ、というのが言えないと。
新谷:
建設の現場って、「自分はこうしたいから、こうするんだ」っていう思いや考えが形になって残っちゃうんでね。設計も施工も、そのへんの思いをしっかり考えてからせなアカンのですよ。
浅香:
「自分はこう思うから、こうやります」というのがないと…。当たり前のことなんですが、目の前のことに集中してしまうと、つい見えなくなってしまう。安全衛生もそうでしたよね。
広瀬:
僕たち2人が毎月、安全に関する資料をまとめて協力会社の方たちにお配りしていたんですよ。今月はこういう作業があるから、このことを周知しよう、といった相談をして。
浅香:
その内容選びにも、すごく苦労しました。毎月開く、安全に関する定例会合で周知するんですが、考えが浅いと、上司から「この内容でどういう思いを伝えたいんだ」とすぐに指摘されました。
新谷:
設計面でも安全面でも、考えるトレーニングはやり続けた感じです。特に水力発電所って決まった型がないから、考えることが多いんですよね。水量とか地形とかによって、水車や発電機の種類や大きさ、形状も変わっちゃうんで、悩むところがいっぱいあるんです。

周辺の環境に左右されるんですね。

新谷:
さらにメンテナンス性も考慮して設計しないとアカンので、大変でしたね。建設したものは最後、引き継いで使い続けるわけだから、やはりその人たちが使いやすい設備になっているかどうかが重要で。実際に運用する人たちに向けてデザインレビューをして、意見があったら一回持ち帰り、設計し直さないといけない。ひとまずニーズは全部聞いて、コストや他に良案はないかなど再検討することもあり苦労しましたね。

メンテしてくださる方が、違うほうがいいとおっしゃったら…。

広瀬:
そちらを優先ですね。「冬に滑るから、ここはコンクリートにしてくれ」と言われたら、極力それに応えられるようにしました。

スケジュールの問題もありますしね。

広瀬:
2017年 11月に変電設備が運開(運転開始)したんですが、緊張しました。
広瀬:
この機会を逃すと4月に延びちゃうので、遅れたら絶対いけないという思いでした。
浅香:
電気の工事をオンタイムに載せるために、土木の工事もいつまでにここまで終わらせないと、というラインがあって。それもタイトな状況だったんで、工程調整にはかなり苦労しました。
新谷:
建物を構築しながら、水車を設置していくというような計画だったしね。
浅香:
鉄管を設置する作業も同時並行でしたからね。
新谷:
並行して作業を進めていくために同一構内にクレーン3台を配置して、日々、作業時間や作業エリアを調整していただきました。
浅香:
あれ、すごいっすよね。僕らからしたら「ホンマに作業できるんかな」と思うところも、うまいことやりはるんで…。現場の調整能力みたいなものは、一枚も二枚も三枚も四枚も上手。特に僕からしたら神様みたいな感じでした。
広瀬:
工程調整して、できるだけ短縮していく。できればどんどん前倒しするよう努めた結果、タイトながらもジャストなスケジュールで進められました。ありがたかったですね。

目の当たりにした諸先輩方の「使命感」の重み

2018年4月の竣工に向けて、2017年12月現在の状況は?

新谷:
水車発電機の組立が大詰めを迎えているところです。
広瀬:
僕が担当している設備は終わったので、今は水車発電機関係の業務と、今後の業務に活かすために竣工した変電設備の工事記録の作成を行っています。
新谷:
これから水車発電機の試験(無水、有水)があるので試験計画書や手順書の作成、試験に必要な水量(水運用)を関係各所と調整して試験準備をしてます。
現在の長殿発電所

復旧に従事してきたなかで、一番うれしかった瞬間は?

新谷:
これからやと思います。2018年4月に、2台の水車発電機が回る瞬間。そのときがたぶん、一番感動するでしょうね。変電設備はブーンという励磁音がしただけなんで…。
広瀬:
いや、僕はうれしかったですよ!(笑)

一同:(笑)

広瀬:
もちろん2017年11月の運開時もうれしかったんですけど、その3カ月ほど前に自分の設計したものが、現場に据え付けられた風景を見たときもうれしかったですね。

浅香さんは早々に…。

浅香:
お役御免で(笑)。僕も自分の関わったものが完成したときは、ものすごくうれしかったです。なかでも2016年3月に水圧鉄管が据え付けられたとき。初めて僕が担当した工事だったんでね。その後は放水口ゲートの設置をして、2017年2月、異動になりました。
土木建築エンジニアリングセンター海外土木グループにて、海外での水力発電所建設に関する技術検討中

現在のお仕事は?

浅香:
土木建築エンジニアリングセンターの海外土木グループに所属して、海外の水力発電所の開発業務に携わっています。だけど発電機を回すときには、ぜひ僕もその場にいたいですね。水がちゃんと通って、発電するところを見てみたい。

来られるんですか?

新谷:
海外に居てるんちゃうの?
浅香:
いや、呼んでくださいよ!(笑)

(笑)今後どうしていきたい、とかってありますか。

広瀬:
建設に携わって、ここで学んだことをうまく使えたらなと思っています。水力発電所に関わる業務を進めていくにあたっての基礎知識は身につけられたので。希望としては、水力事業本部。管内の設計だけじゃなく、海外の事業にも携わっているので、そういうところへ行って別の経験もできたらなと。

新谷さんは。

新谷:
これちょっとオフレコなんですけど、完成したら少しの間ゆっくりしたい…。

一同:(爆笑)

新谷:
いや、建設の仕事をしたいなというのはあります。今すぐはしんどいですが(笑)。知識や経験を活かして、将来的にはもう一回、新規の発電所をつくりたい。とはいえ国内では難しいので。まずは今ある発電所の改修とかに携わっていけたらいいなと思っています。今回、初めてイチから設計をさせてもらったことで、わかった部分がいっぱいあるので、そのへんを次の発電所に活かしていきたいですね。
発電機の潤滑油用バルブを操作している様子

浅香さんは既にもう別の場所で。

浅香:
そうですね。海外でしばらく、新しい水力発電所の調査とか、建設計画の立案とかをやっていきたいなと。長殿で「こんな計画を立てておけば、もっと工事が進めやすかったかな」とか、「こんな調査をしておけば、建設時に苦労せずに済んだかな」と思うこともあったので、忘れずに活かしていきたいです。特に電気の担当者と一緒にやった経験を。土木部隊だけじゃ水力発電所はつくれないんでね(笑)。

「発電所なのに!」って言われちゃいますもんね(笑)。

浅香:
そう言われたら悲しいということもよくわかったし(笑)。土木と電気でつくりあげるのが発電所なので、そこは大事にしていきたいなと。

奇しくも3.11と同じ年に起きた台風被害でしたが、何か思うところはありました?

広瀬:
僕たちに与えられた課題は、長殿発電所の早期復旧を安全に進めることだったので、そのことに必死でしたね。良い言い方をすれば使命感。これは3人とも同じじゃないですかね。
新谷:
やらないといけないことが目の前にいっぱいあったんでね。安全に、一日でも早くという思いで取り組んでいました。

安全が最優先なのはもちろんですが、かたや工期の問題もありますしね。

広瀬:
そこは全員で考えて進めるので、総合力とか団結力で乗り切った感じです。
新谷:
「チーム長殿」(笑)。今も定期的に集まっていますからね。
発電機中性点用接続端子の締付け確認を
している様子

もう家族のような絆なんですね。

広瀬:
これまでに関わった人たちも含めて、3~4カ月に1回ぐらいのペースで、大阪で懇親会も開いていますし。全部で14~15人になるのかな。
新谷:
運開したときには全員で祝いたいですね。
浅香:
ちゃんと調整してくださいね(笑)。

(笑)長殿発電所の復旧工事に携わって、安定供給に対する考えに変化はありました?

新谷:
考え自体は変わらないですね。どの現場でも、安全と安定供給は最重要事項なんで。みんなで一丸となって、1日でも早い復旧をめざすことが安定供給につながるんだ、という思いでやっていました。
広瀬:
安定供給するためには、コスト面も意識しながら、かつ、安全で高品質な設備をつくっていく必要性があるというのが、ここに来て学んだことです。
浅香:
僕にとっては最初の職場なので、「安定供給って何?」みたいな状態からスタートしましたが、実感はしましたね。本来、運転しているべき発電所だから、止まっている分、別の発電所に負荷かかっているはず。それを早く復旧させなければ!という使命感を、諸先輩方からヒシヒシと感じて…会社案内なんかの文字で見た、「使命感」を目の当たりにした思いでした。

なるほど。字面では3文字で済みますけども(笑)。

浅香:
(笑)この3文字を大事にしている会社だということが中に入ってよくわかりましたし、自分自身、その言葉の重みを背負っていきたいと思っています。

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